なぜ【週刊少年ゾンビ】というタイトル?
まず「おやっ?」と思うのは、このタイトル。
週刊少年といえば、やっぱり思い浮かぶのは『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年マガジン』といった少年誌。
この不思議なタイトルはどうやって生まれたのでしょうか?
タイトルについて、インタビューなどで明確に発言しているものは見当たりませんでした。
しかしこの曲の作詞作曲を手がけたYurin(Vo.Gt.)さんは、曲を作るとき世界を俯瞰して見てみるのだそう。
となると、「もしこれが漫画の世界だったなら…」と仮定してこの曲をつくったのではないでしょうか。
僕らは、生きてるようでほんとはゾンビ?
We look like Zombies(僕らはまるでゾンビ)
まるで僕らは考えるゾンビさ
夢求めさまよって散弾銃炸裂
撃たれてもへこたれない
手足はまだ動いてるじゃん
出典: 週刊少年ゾンビ/作詞:Yurin 作曲:Yurin
この曲のサブタイトルは「We look like Zombies(訳:僕らはまるでゾンビ)」です。
そして歌詞は「主人公である僕らは人間だけどゾンビみたい」という出だしで始まります。
撃たれても撃たれても立ち上がることをやめないゾンビたち。
一体何に撃たれているのでしょうか。
ゾンビになってしまう原因は「SNS疲れ」
巷ではやってるラブソングも
あの子が夢中で見てるムービーもSNSも
アイドンノー
周りに合わせてしんどくなるし
ひとりもなんだかさみしくて
四面楚歌も待ったなし
出典: 週刊少年ゾンビ/作詞:Yurin 作曲:Yurin
その正体は、SNS疲れです。
みんなが好きなもの、流行りで溢れかえる世の中。例えばタピオカに裏原宿にパンケーキなどですね。
MVには、おしゃれで“映え”るものが溢れる世界にうまく馴染めないゾンビの女の子が登場します。
周りに合わせて生きることの息苦しさと合わせることがうまくできないもどかしさ。
歌詞に出てくる四面楚歌とは、「周りが敵ばかりで、ひとりぼっちになってしまう状態」のこと。
周りとうまく馴染めなくて、いつのまにか孤立してしまう。
そんな現代人の“もやもや”を描いているのです。
ゾンビとは「心が死んでしまった」状態のこと
体は生きているけれど、SNSやらなんやらで疲れてしまって心がいつの間にか死んでしまった。
「ゾンビ」とはそんな状態を表しています。
この曲を聴いて、「自分のことかも…」と反応する人はきっとたくさんいるはず。
そんな風に聴く人をどきっとさせながら、曲は軽快にサビに入っていきます。
ぱっぱっぱっぱ! 軽快なサビが伝えるメッセージとは?
ぱぱぱぱぱぱ
ぱあと生きていたいな
脳みそも疲れたし 眠いなあ
らんらんらんらんらんらん
らんと笑えば何か変わるのかな
ほらぱぱぱらぱぱぱらぱぱぱぱら
この歌も 遊んでばかりだし 楽だなあ
少し息抜いて背筋が伸びたなら
がんばってみましょうね
出典: 週刊少年ゾンビ/作詞:Yurin 作曲:Yurin
一度聴いただけで口ずさんでしまうキャッチーなメロディです。
たとえどんなに心がゾンビになってもおかまいなしに欲求をぶつけてきます。
夢見ることが難しくなっても、体は『疲れた』とか『眠い』とか、生きてくって大変だと言わんばかりに。
「でもこうやって歌ってたら楽になるかも。難しいことなんて考えてないで肩の力抜いてみようか」
「力を抜いて思いっきり伸びをしたら、意外とがんばれるんじゃない?」
ここでの歌詞が伝えてくるのはこんなメッセージではないでしょうか。
つまり、がんばるために嫌なことがあっても、凹んだときこそこうやって楽になろう!
というメッセージなのです。