【桜色】の概要

3rdアルバム「SODA POP FANCLUB 3」に収録

【桜色】がリリースされたのは2020年1月15日です。

収録されているのは「SODA POP FANCLUB 3」というアルバム

これはサイダーガールの3枚目となるアルバムでした。

その中で同曲は9曲目に収録されています。

ちなみにアルバムの収録曲数は10曲。

【桜色】はトリから2番目という重要なポジションにあてられています。

それはこの曲が前向きな気持ちを内包しているからでしょう。

聴いた後にはどことなく優しく、前向きな気持ちになれます。

そんな同曲は9番目という位置づけにうってつけ。

シングルではリリースされていないものの、穏やかな気持ちをもたらしてくれる名曲です。

淡い恋を描いた恋愛ソング

【桜色】はピンク色に近い色です。

調べると、「桜の花に似た色」といった旨の説明があります。

このような色から連想するのは、「春」または「恋」といったところでしょうか。

いずれにしても女性らしく、ほっこりとするような色合いですね。

同曲のタイトルが「ピンク色」ではなく【桜色】なのはきっと理由があるのでしょう。

考えられる理由は2つ。

「春」という季節感を聴き手に感じてほしいという想いがあるのかもしれません。

2つめは、「儚さ」を強調したいというサイダーガールならではのこだわりです。

桜は美しい時期が短く、すぐに散ってしまう花です。

綺麗ではありますが、そこはかとない切なさも孕んだ色といえるでしょう。

この仮説は、歌詞を見ていくとあらかた合っていることが分かります。

歌詞には恋愛を想起させる様々な言葉が。

タイトルから連想する通り、同曲は「儚い恋をテーマにした楽曲のようです。

言葉の少ない歌詞

抑揚の少ない言葉

同曲の歌詞には感嘆詞(「ああ」など)がよく使われています

歌詞に記載のないところでも、適宜こうした言葉が混ぜ込まれているのです。

感嘆詞は言葉にならない気持ちや、強い気持ちを表現する際に多用されます。

しかし、その割にメロディ自体の高低は少ないのが特徴的。

同じくらいの音の高さで、ぽつりぽつりと呟くようなAメロです。

そして音の強弱も少ないままに、淡々と曲が進行していきます。

気持ちと表現の矛盾が、この時点で感じ取れるのです。

繰り返すサビ

【桜色】は曲自体は3分58秒あるにも関わらず、歌詞が短いのも特徴です。

曲の長さに対して、言葉が少ないといえます。

特に繰り返しの言葉が多いのも同曲の特徴。

Aメロやサビは1番と2番でほぼ歌詞が変わりません。

同じフレーズが淡々と繰り返されるのです。

逆にこの言葉の少なさが、同曲の切なさを助長しているともいえます。

かみしめるようにゆっくりと編まれる歌詞。

そして自分に言い聞かせるように繰り返す歌詞は、【桜色】ならではの魅力です。

「さようなら」なのに【桜色】

春の切なさ

ああ さようなら またね なんてね

出典: 桜色/作詞:知 作曲:知

早速歌詞の内容を見ていきましょう。

最初のフレーズから「別れ」を連想させます。

【桜色】という題名の印象とは少し違うような雰囲気です。

主人公は誰かに別れを告げたのでしょう。

もしこの曲の季節が春ならば、色々な別れが考えられます。

春は出会いも別れも多い季節です。

特に学生は入学、そして卒業、あらゆる節目を迎えます。

ちなみにMVに出演している「小貫莉奈」演じる女の子は制服姿のよう。

それを加味すると、卒業などの事情でしょうか。

学校が変わり、遠くへ引っ越しをするということもあります。

どうしてもさようならをしなくてはいけなかったという背景が見えてきますね。

春ならではの、どうにもできない切なさが感じられます。

あきらめた夢