アニメ「ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王」についても触れておきましょう。
このアニメは2008年から稼働しているアーケードゲーム「ロード オブ ヴァーミリオン」シリーズをベースに描かれています。
現在は6シリーズ目の「ロード オブ ヴァーミリオンIV」が稼働中。
アニメもこの「ロード オブ ヴァーミリオンIV」に合わせた2030年の東京が舞台になっています。
7月30日現在第3話まで放映されています。
アニメ「ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王」のストーリーは?
突如、東京近郊一体で不思議な共鳴音が観測され、あらゆる生物が意識を失ってしまいます。
政府によって封鎖された東京で、意識を失っていたひとが目を覚ましますが、さまざまな異常事件が勃発。
その中で特殊な力を持つ若者たちが現れ、戦いを繰り広げていくという内容です。
1話のオープニングでは、「使い魔」とその使い魔を操る若者たちが同士討ちを繰り返していきます。
まだ、全編公開されていないので何とも言えませんが、凄惨な戦いが繰り広げられるダークアニメの雰囲気がぷんぷんします。
「天使よ故郷を聞け」の歌詞もチェック!
それでは、「天使よ故郷を聞け」の歌詞もチェックしてみたいと思います。
まだ、リリースされていないので、筆者の耳コピになりますが、ご了承ください。
人生なんて影の中を歩いているようなもの?
Life is but a walking shadow
運命に巡る罠 遭ったって
壊せばいいだけ
超絶な夕映え早送りみたい
一思いに編んで
出典: 天使よ故郷を聞け/作詞:岩里祐穂 作曲:TOMOYA、KENT
一行目を直訳すると「人生は歩くだけの影です」となります。
アニメの第1話で「我々は夢と同じものと織りなされている」というシェイクスピアの「テンペスト」の一文が出てきます。
これは、私たちの人生は誰かの眠りの中で生かされている儚い存在に過ぎない。
そして、その命も誰かの眠りの終わりとともに消え去るだけといった無常観を表しています。
簡単に言うと、人生なんて幻みたいなもんだよ。
みたいな感じです。
つまり1行目の英文は、人生なんて影を歩いているようなもの。
夢なのか現実なのか分からないところを進んでいるだけという言い回しです。
アニメでも主人公はいきなり悪魔のような力を手に入れて、奇怪なモノに変身した育ての親を殺してしまいます。
主人公だってアニメを見ている方だって、もう最初から何が何だか分かりません。
ただ、主人公が悪夢の中のような世界をさまよい歩いていることは間違いありません。
そんな悲壮で非現実的なアニメの世界観をズバッと1行目で表現しているんですね。
夕映えは、主人公が奇怪な力を宿したときの情景です。
それと同時に育ての親を殺してしまった凄惨な記憶でもあります。
信じたくない記憶って、いわゆる走馬燈のようにカシャカシャとコマ送りみたいに流れていくことがあります。
そんな悪夢のような出来事や記憶なんて早く消えてしまえば良いと主人公が願っているんです。
キミの周りにも誰かがいる
ロンリーだって どうしたって
どっちだって良いんだけど
曖昧なままじゃどこにも行けないよ
一緒にこの時を生きてるのに
寂しすぎるじゃないんですか?
出典: 天使よ故郷を聞け/作詞:岩里祐穂 作曲:TOMOYA、KENT
人生を歩いていくためには目標が必要です。
その目標はどうやって立てますか?
自分の置かれている環境や条件を知っていないと具体的な目標なんて決められません。
自分の立っている場所が分からなければ、どっちに進んでいいかなんて決めようがないんです。
自分の置かれている環境が分からないほど不安なことはありません。
アニメの主人公のように、自分が何なのか分からない。
正義なのか悪なのか。
それとも別なものなのか。
ただ、状況に流されていくだけでは、自分の存在はどんどん遠くへ行ってしまいます。
主人公の周りにも、きっとあなたの周りにも誰かがいるはずです。
でも、自分を見失っていては、周りのことも見えません。
いつまで、あなたはそうしているんですか。
ひとりで悩んでいるだけですか。
周りにはあなたの味方になるかもしれないひとだって大勢いるかもしれないのに。
そんな想いが投げ掛けられています。
心の中にある「愛」に聞け
天使よ故郷を聞け
その胸に棲む愛を今
奥底に眠るアガペの叫びを聞け
声を枯らして 泣いているなら
悲劇を超えゆく愛となれ!
出典: 天使よ故郷を聞け/作詞:岩里祐穂 作曲:TOMOYA、KENT
アガペとは、神の人間に対する無限の愛を指します。
もちろんそれは利益を求めているわけではないので、無償の愛とも呼ばれるものです。
絶望に打ちひしがれているとき。
乗り越えられそうにもない悲しみに襲われたとき。
自分ではどうしていいか分からなくなってしまったとき。
心の中にある「愛」を聞けと訴えています。
愛とは正義かもしれませんし、正しいことをしようとする気持ちかもしれませんし、親しいひとへの慈愛の気持ちかもしれません。
そこにすがってでも這い上がれと叫んでいるんです。
故郷とは、自分の持っているその善意的なもの。
天使とは、神の使い。
すなわち、無償の愛を心の中に持っているあなたのこと。
この歌のタイトルはあなたの心の底にある愛を聞けといった意味と解釈できます。
天使などのコトバを用いているのは、絶望の深淵のような世界観を際立たせること。
そして、そんな状況に追い込まれたとしても、誰にだって救いがあることを伝えようとしているからではないでしょうか。