犯罪者を警察の駒として使うなんて、まさに悪戯とも思える考えです。
警察の監視下で正義を全うしている7人の男たち。
その7人はある1人の男の企みに気付きます。その男は国家組織の人間。
その男の企みによって家族を亡くし、復讐の念に駆られる一人の女。
国家ぐるみで国民を苦しめる様な事をしているのですから、まさに「無法な世界」です。
元犯罪者であっても何かを救うために、守るために犯してきた罪。
性根が腐っているわけではありません。
犯罪者でありながらも悪と闘う姿は「選ばれし者」であり、悪を追いかける「鬼」です。
どこまでも追いかけてきます。
この歌詞の英文は”スピードを上げて””私はあなたを追いかけている”という訳になります。
もう誰が悪なのかわかっている。だから「あなた」と表現しているわけですね。
絶対に逃がさないという気持ちが強く見える歌詞でした。
「CHASE」の歌詞解釈 後編
神経をすり減らすような戦い
神経を尖らせて 知り尽くすテリトリーへ(close)
細部を舐め回し(close) 隙間を突き刺す
出典: CHASE/作詞:hyde 作曲:ken,hyde
警察も国家組織。
悪である国家組織の人間からしてみれば、自分の手の中そのものです。
当然、警察は悪い企みを考える国家組織の味方。
そう簡単に飼われている身である7人が上手く事を進められるはずがありません。
少しの失敗も許されない状況の中、国家組織の中へもぐり込む。
そして、悪と立ち向かうわけですが完全に命がけです。
数多くの国民を犠牲にしてきた国家組織ですから、元犯罪者である駒は無慈悲に殺せます。
しかしやられては復讐する意味がありません。
そんな寸分の狂いも許されないような戦いが繰り広げられているというわけですね。
そして僅かでも綻びがあるのならそこを攻撃する。
そんな神経をすり減らすような戦いをこの歌詞で表現しているのだと感じました。
正義を貫く為に命をも投げ出す覚悟
悪戯な支配者 無法な世界で(Must speed up, must speed up)
選ばれし頂点 神への疾走(Must speed up, must speed up)
捉えた標的 狙い定め(Must speed up, must speed up)
逃れないloser 勝利を掴め(Must speed up, must speed up)
手の鳴る方へ
出典: CHASE/作詞:hyde 作曲:ken,hyde
本当の悪を追い詰め、悪に銃口を向けます。
その瞬間周りには悪である国家組織の守りが自分たちに銃口を向けているわけです。
引き金を引けば自分も殺される。
それでいても7人は銃を向け、引き金を引こうとしています。
今まで自分たちは犯罪者として負け犬扱いされてきました。
本意でなくても、正義のために悪と戦うヒーローの様な立場になれた。
その瞬間は誇りであったでしょう。
そんな彼らに勝利を掴んでほしい。
「ワイルド7」を見るとよりこの歌詞が映画の内容に沿っているという事がわかります。
主題歌なので本当のクライマックスはわかりません。
歌詞を見て少しでも、正義と悪の行方が気になった方は映画もご覧ください。
「CHASE」収録CD情報
アルバム「BUTTERFLY」に収録
「CHASE」はシングルCDとして2011年12月に発売されました。
その後、2012年に発売されたL'Arc～en～Cielのアルバム「BUTTERFLY」の1曲目にも収録されています。
アルバムの最初という「CHASE」の雰囲気に合わせた収録内容です。
その後に続く曲をさらに盛り上げてくれてます。
L'Arc～en～Cielのカッコ良さがギュッと詰まった「BUTTERFLY」は一度手にとって欲しい作品の1枚です。
シングルCD「CHASE」のカップリングにはあの曲のアコースティックバージョンが！
シングルCDというのは、B面と呼ばれるカップリング曲にも注目です。
「CHASE」のカップリングにはL'Arc～en～Cielの10周年アルバム「AWAKE」から「My Dear」が収録されています。
しかもアコースティックバーションで収録されています。
原曲にはないサウンドでのアレンジが入っているので、「My Dear」が好きな方は特にチェックです♪
最後に
L'Arc～en～Cielの「CHASE」の歌詞を深読みしてみました。
映画「ワイルド7」を見て書き下ろされたナンバーは映画の世界観をよりワイルドにしています。
瑛太・椎名桔平・深田恭子・吉田剛太郎・丸山隆平など…。
超有名俳優が出演している「ワイルド7」もぜひ見てほしい作品です。
L'Arc～en～Cielには他にもたくさんの素敵な曲があります。
その曲を紹介している記事もぜひご覧になってくださいね！
