どんな心理が隠れている?

ナナヲアカリ【インスタントヘヴン feat.Eve】歌詞&台詞を徹底解説!即席で"いいね"稼ぎ?!の画像

パシャり キラリ フワリ盛ったり
背伸びナウ天使ワールド
不安定ジブン愛して欲が
「見せたい!(見せたい!)」クレッシェンド

出典: インスタントヘヴン feat.Eve/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人

撮った写真を加工して「盛って」いるのでしょう。

どんどん自分が理想の顔に近づいて…。

加工するほどに自分の「とある欲求」が満たされていきます。

3行目にその欲求について綴られていますね。

「自分を愛してほしい!」という欲求。

裏を返せば「そのままの自分では愛されない」という不安を読み取ることができます。

そんな不安を解消して願望を叶える手段として、SNSを利用しているのです。

加工した後の自分だけをSNSに載せて、現実世界より充実させているのでしょう。

「理想に近づいた自分をもっと見てほしい!」

そんな気持ちが音楽記号の「クレシェンド(=だんだん強く)」のようにヒートアップしていきます。

でも、加速するほどに現実への不満足感は増して、そのギャップで不安定になってしまいそうですね。

素朴なものはいらない

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流行り つまり似たり寄ったり
カコウした狭いワールド
飾んないキミを愛した熱も
「いらない!(いらない!)」デクレッシェンド

出典: インスタントヘヴン feat.Eve/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人

不思議ですが、写真の加工を重ねると似た顔になることが多いです。

そのことを歌詞でも歌っているようですね。

どうしてなのでしょう?

皆が理想とする顔が似ているのでしょうか?

「目を大きく」とか「小顔に」などの要望は特に多いですね。

同じ要望をもとに加工すると、同じ顔になっていくのかもしれません。

使っている人気アプリが同じだったりするのも、理由の一つでしょう。

そして後半の歌詞はどんな意味合いなのか考えてみたいと思います。

「加工済み」を良いと考えている今、「素のまま」は輝いて見えないのかもしれません。

過去には素朴で飾らない姿を素敵だと思っていた。

でも、今はそれを否定すらしている印象です。

なぜなら「素のままの自分」が愛せないから。

自分への想いが他人へも投影されているのではないでしょうか。

そして今度はそれを「デクレッシェンド(=だんだん弱く)」で表現しています。

とにかく「愛」がほしい

愛がほしい

ナナヲアカリ【インスタントヘヴン feat.Eve】歌詞&台詞を徹底解説!即席で"いいね"稼ぎ?!の画像

味わう前に 口に出しちゃうラブはインスタント
キミのハートすら 欲しくなっちゃう今日も
映えテクスタディGO !

出典: インスタントヘヴン feat.Eve/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人

「いいね」を押すときのハートマークと、「キミ」からの愛情を掛け合わせて表現しています。

SNSが無ければこういった「好き」とか「共感できる」という感情は、会話の中でじわじわと感じるはず。

それが指先一つでポチッと表現できるようになりました。

「いいね」を貰うためには素敵な写真を投稿することが必須。

どうしたら「映える」写真がとれるのか、試行錯誤に没頭していますね。

「いいね」がほしいけど…

いいね!いいね!アイしてみても
いいね?いいね?どうぞお好きに
いいね!いいね!実はどうでも
いいね!いいね!スキもキライも

出典: インスタントヘヴン feat.Eve/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人

「いいね」に続く言葉が男女の心情を交互に表現しています。

1行目と2行目では、「愛すること」を話題に出す女性に対して男性は無関心。

3行目と4行目では、「実際は興味ないんだけどね」と女性が本音をいい、男性は再度無関心。

「いいね」の裏に渦巻く本心が見え隠れしていますね。

「好き」という気持ち

ハッとするような情景が
パッと消えそうな心象が
濁った日々のファインダーを
ぼかしてキレイだな


サッと繋がる感情も
キミに届けたアイラブユーも
ほんとはもっと違っていたんだっけ?
どうでもいいけど

出典: インスタントヘヴン feat.Eve/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人

前半の歌詞からは、普段の日常が「つまらない」と感じていることが読み取れます。

それをSNSで解消してバランスをとっているのでしょう。

そして後半の歌詞も見ていきましょう。

SNSにハマる前の「恋」について歌っています。

これまでの歌詞にもチラホラと連想させる表現が出てきましたね。

素朴な男性に恋して、好きという気持ちを噛み締めていた経験。

今自分がSNS上で感じている愛と過去の愛には、何か違いがあると思ったようです。

しかし、その疑問も一瞬で飛んでいってしまいました。

SNSの世界で奮闘