ダメなカメレオン=ダメレオンは変われるのか!?
自信がないあなたへのポップチューン!
2019年にリリースされたナナヲアカリのプチアルバム「DAMELEON」。
本作のリード曲となったのが、今回ご紹介する【ダメレオンハート】です。
ダメなカメレオン、略してダメレオン。
カメレオンという生き物は、周囲の環境に合わせて自分の身体の色を変えることでも知られています。
しかし、ナナヲアカリが生み出したこの「ダメレオン」という生き物は、それがとても下手くそなのでしょう。
そんな「ダメレオン」な自分を変えようと悪戦苦闘する少女が、この楽曲の主人公となっています。
キュートなイラストのMVも要チェック
歌詞を詳しく見ていく前に、まずはぜひMVと併せて楽曲をお聴き下さい!
イントロから始まるのは、ナナヲアカリらしいポップなサウンドとちょっぴり後ろ向きな歌詞。
今作の作詞作曲は、ボーカロイドPとしても人気のナユタン星人が手掛けています。
また、楽曲のMVのイラストを手掛けたのはSNSで人気の漫画家、阿東里枝ですね。
以前から彼女のファンを公言していた阿東里枝。
彼(彼女?)の漫画によって、楽曲の世界観が私たちにとってとても身近なシーンへと落とし込まれています。
ここからはそんな【ダメレオンハート】の歌詞について、早速詳しく見ていきましょう!
早速歌詞をみていこう
カメレオンのように生きてきた少女
キマらない まだ定まらない
まわりの色する わたしカメレオン
はみ出さない 色は乱さないつもりが
はみ出す気持ちが色々
(レッツハイド&シーク)
出典: ダメレオンハート/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
この曲の主人公は、自分のことをカメレオンと称する少女。
先述したように、カメレオンは周囲に合わせて自分の色を変え、景色の一部のように擬態する生き物です。
彼女もこれまでは、このカメレオンのようにそっと生きてきたのでしょう。
歌詞に登場する「ハイドアンドシーク」とは日本でいうかくれんぼのような遊びを差します。
周囲に溶け込み自分のことをアピールすることなく、ひっそりと隠れて過ごしてきた彼女。
まるで自分が景色の一部のように、気配を消して暮らしていたのです。
これからもずっと変わらない、それが彼女の生き方…のはずでした。
消えてたい わたし見えてない
ここはカラフル生態系 in カースト
隠れてノートのスミ 描いてる
ジブン色の世界がここに…えっ?
出典: ダメレオンハート/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
今日もひっそりと教室の隅で過ごす彼女。
教室の中はクラスメイトの騒がしい声で溢れています。
学生時代、多かれ少なかれこの教室内のカースト=順位を気にしたことが皆さんあるのではないでしょうか。
自らをカメレオンと称する彼女には、この教室が動物園や自然界のようにも見えるのかもしれません。
いわゆるカースト上位にいる、いつもクラスの中心にいるクラスメイトたち。
彼女にとっては彼らは、さながらライオンやトラなどの肉食獣、といったところでしょうか。
彼らに見つかってしまったら最後、カメレオンの自分はどうなってしまうかわかりません。
なので彼女は今日も彼らに見つからないよう、こっそり教室の隅で過ごしているのです。
周りの子には見えないように、ノートに自分だけの世界を描きながら。
…するとそんな彼女に、ふと暗い影が落ちてきました。
平和な彼女の生活はパニックに!?
(ねぇ!)
なっ!あ!?見られた!? 学校生活おわった!
一か八か 勢いまかせ サっと擬態だ
えい!
(え!)
いやミスった 逆になんか もっと見えてる!
もう隠してきたわたしの色 全部漏れてる!
出典: ダメレオンハート/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
声をかけてきたのは、いつもクラスの中心にいるあの子。
そんな子がまさか自分のノートを後ろから覗いていたなんて!
彼女は大慌て。急いでノートを隠そうとしました…が、その行動が大きく裏目に。
小さな落書きを隠したことで、逆に自分の絵がたくさん描かれたページが晒されてしまったのです。
いつもコソコソと隠れて描いていた私だけの世界。
こんなのを肉食獣みたいなクラスメイトに見られたら…絶対馬鹿にされる!
きっと笑われて、悪口を言われて、もしかしたらいじめられるかも…。
いつもみたいに景色の中に隠れられなくなってしまった彼女は大パニック。
一瞬の内に思考は悪い方向へ。完全に頭の中が真っ白になってしまいました。
混ざんないような色と色 意外なエンパシー
「キミの色、面白い色!いいじゃん。」(いいじゃん!)
えっ、ほんと…?
出典: ダメレオンハート/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
ですが、相手から掛けられたのは予想外の言葉。
なんと自分のノートの絵を、クラスメイトは褒めてくれました。
それにつられるように、周囲の子たちも様々な好感の声を自分に掛けてくれます。
エンパシーとは、共感という意味の言葉ですね。
絶対に理解されない、と怯えていた相手から貰った、想いもよらない共感の言葉。
半信半疑で相手の顔を見ると、そこには自分を見つめるキラキラとした笑顔がありました。