バンドの記念すべき第1弾メジャーシングル

沈んだ気持ちを大きな希望でそっと包み込んでくれる楽曲

Novelbright【Sunny drop】歌詞の意味解説!雨は何の象徴?空に投影した心情を紐解くの画像

「Sunny drop」は2020年の8月にリリース配信されたNovelbrightのメジャー第1弾シングルです。

タイトルからも察することができますが、歌詞の中には“空模様”に関するワードが散りばめられています。

新しく何かをスタートする彼らの姿と、希望に溢れる楽曲のサウンドが多くの人の心を鷲掴みにしました。

この楽曲は「コカ・コーラ ゼロシュガー」のCMソングに採用されています。

女優の綾瀬はるかさんが「どんなときでも前を向こう」と言葉にするのが印象的なCMです。

「Sunny drop」の世界観がそのメッセージをさらに盛り上げました。

楽曲プロデュースは亀田誠治

「Sunny drop」のサウンドプロデュースは、有名な楽曲プロデューサー亀田誠治さんが担当しています。

椎名林檎さんがボーカルを務める「東京事変」のメンバーとして知っている人も多いことでしょう。

スピッツいきものがかりなどのアーティストの楽曲プロデュースも務めています。

そんな彼を筆頭に技術の高いスタッフ陣で製作された楽曲です。

力強さと軽やかさを兼ね備えたバンドのイメージを作り上げるに相応しい1曲に仕上げられています。

爽やかなMV

歌詞の内容に触れる前に、まずはMVをチェックしてみましょう。

芝が植えられている都会のビルの屋上で、バンドメンバーが自由に演奏している姿が映し出されています。

彼らの他に登場するのは、容姿端麗な男女2人。

楽曲前半はどちらもアンニュイな表情を顔に浮かべ、どこか切なげです。

空の様子を水面が映し出すように、画面は横位置で半分に割られお互いの様子が映し出されています。

後半になるにつれ晴れた空や綺麗な夕暮れといった空模様が映し出されるのが印象的です。

両者が一歩を踏み出すカットが差し込まれ、暗かった表情に笑顔が生まれてきます。

ぜひこの男女の変化を記憶に入れておいてください。

歌詞の世界観をグッと具体的に、そして鮮明に思い浮かべられる手がかりになるはずです。

空模様で描かれる心情

2人の登場人物

逢いたいと泣く空の彼方
変わらず笑う君が今も愛しいんだよ

出典: Sunny drop/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎

まずは、この楽曲に登場する人物について確認しておきます。

登場人物は「笑う君」とそれを「愛おしむ僕」の2人です。

ここでは「逢いたいと泣く」のはどちらなのかという疑問が浮かんできます。

ここでは様々な捉え方ができるため、ひとまず先に進んで歌詞を読み解いてみましょう。

2人の感情と空模様の関係に注目

冒頭でも触れた通り、この曲には“天気”にまつわるワードがたくさん散りばめられています。

以下の文章では、それらの言葉をお天気ワードと表現します。

そしてそのワードたちは時折擬人化され、まるで感情を持つ生き物のように表現されるのです。

たとえば、1番のAメロをピックアップしてみましょう。

五月雨に浮かぶ雲間眺めても
憂い放つ陽は見えないけど
降りしきる雨は言葉もないままに僕らを
二人だけの場所へ誘うだろう

出典: Sunny drop/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎

1番のAメロは早速「五月雨」というお天気ワードが登場します。

五月雨とは、梅雨の時期に降り続く小雨のことです。ここはただの情景描写と捉えてよいでしょう。

しかし、その後の雨の描写に注目して見てください。

その五月雨に自然と引かれるように、僕と君は2人だけで会える場所に向かっているのです。

ストレートに意味を解釈すると「シトシト降る雨の様子を表現しているのだろう」と結論づけられます。

しかしただそれだけではない、なにやら意味深な雰囲気が漂う歌詞です。

忙しない毎日に 相変わらずのわがまま放題さ
気がつけばほら君は姿を隠す

出典: Sunny drop/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎