わたしが嫌い?わたしも嫌い
わたしの嘘を引き止めてよ
わたしが好き?わたしは嫌い
わたしの嘘に気が付いてよ

出典: ダイキライfeat.ちゃんみな/作詞:ちゃんみな 作曲:ちゃんみな・TeddyLoid

最初のこのセリフは「ダイスキwithTeddyLoid」の歌詞を意識しています。

「ダイスキwithTeddyLoid」の歌詞も見てみましょう。

すき キライ 好き きらいすき 嫌い
キライ 嫌い きらい 嫌い

出典: ダイスキwithTeddyLoid/作詞:DAOKO 作曲:TeddyLoid・DAOKO

DAOKOの場合は自分の中で「好きか嫌いか」という感情がグルグル回っている印象。

ちゃんみなの場合は、誰かに質問する口調ですね。

誰かに「本当の私に気づいて」とSOSを投げかけるようなニュアンスです。

ちゃんみな節全開のラップパート

【ダイキライ feat. ちゃんみな/TeddyLoid】大迫力のちゃんみなに圧倒されるMVが凄い!の画像

I'm fucking hater princess 生意気問題児
But they say I'm pretty But I know u hate me
嘘つき 見えてくるプライバシー
だんだん剥がれてくfakeのゴールドメッキ
カメラのフラッシュじゃ見抜けない
わたしの嘘がダイキライ
痛くない 怖くない わたしの嘘が見抜けない?

出典: ダイキライfeat.ちゃんみな/作詞:ちゃんみな 作曲:ちゃんみな・TeddyLoid

<fuching>や<princess><生意気>はちゃんみなの曲で良く出てくる表現ですよね。

自己紹介のようなものでしょう。

そして2行目の英文パート。

ここでは「彼らは私を可愛いと言うけど、あなたが私を憎んでいるのを知っている」と言っています。

強く見せている彼女ですが繊細な部分もあり、向けられた敵意をしっかり認識しているのではないでしょうか。

その後、段々と取り繕った壁が崩れ、本心がこぼれていきます。

最後から2行目<わたしの嘘が~>は恐らく自己嫌悪の現れ

本心を出せない状態の自分を「ダイキライ」とさらに傷めつけます。

とてもリアルで痛々しいですね。

そして最後の行は「私の嘘に気づいて」というSOSサインの裏返しではないでしょうか。

こういった弱みをさらけ出すのって勇気が必要だと思います

でもどこかで外に出さないと辛くなってしまう。

普段頑張りすぎている人にとっては、気持ちを代弁してくれた感覚になりそうな歌詞です。

不安定感が増していく

大人気ない?まだ大人じゃない
てかまだまだ大人になる気はない
まだまだ足りない ほらほら逃がさない
ダイキライでも1人にしないで

出典: ダイキライfeat.ちゃんみな/作詞:ちゃんみな 作曲:ちゃんみな・TeddyLoid

このパートでは、自己嫌悪から湧き起る葛藤に心が騒めいている印象。

自分に対して「嫌い」という気持ちを深く持ち続けると、自然と他人にも否定的な対応をしてしまいます。

誰かに自分の行動を指摘されて、言い返していますね。

でも一人にしないでほしいのは、見捨てられることへの不安でしょうか。

不安定な心情がリアルに表現されていますね。

その後、「ダイキライ!!」とシャウトするパートを挟みます。

さらに心の内が露わになっていく2番

「I'm Winner(=私は勝者)」と「ダイキライ!!」という叫びを繰り返したのち、2番が始まります。

勘違いI'm Winner 閉ざした心のWindows
気付くのが遅かったね きっと
Yeah I'm fucking loset
一般常識知ったかぶり 性格に問題あり
Yes I know.
but don't hate I'm your Queen.

出典: ダイキライfeat.ちゃんみな/作詞:ちゃんみな 作曲:ちゃんみな・TeddyLoid

<I'm Winner>もちゃんみな楽曲でよく登場する表現。

高校生ラップ選手権でもReichiに勝利したちゃんみなは、自分のことをたまに「Winner(=勝者)」と表現します。

でもフレーズの前には<勘違い>という意味深なワードがくっついていますね。

強がっているうちに自分の無理に気づき、再度自己嫌悪に陥っていく感じがします。

でも英語で「私はあなたの女王」「だから憎まないで」と発言。

おそらく「一人にしないで」という発言と似た心情でしょう。

「こんな私なのは分かってる。でも嫌いにならないで?」という意味と解釈します。

「強がり」が加速し「本心」がこぼれる

【ダイキライ feat. ちゃんみな/TeddyLoid】大迫力のちゃんみなに圧倒されるMVが凄い!の画像

派手めなred lipsは嘘つくために
見せてやるbad dreams ヒロインは私
Hate or love the you どっちだと思う?
Love me. Hate u. Love me hate u so what?
ダイキライでもわたし愛して

出典: ダイキライfeat.ちゃんみな/作詞:ちゃんみな 作曲:ちゃんみな・TeddyLoid

ここで強がりのスイッチがまた入ります。

<派手めなred lips>という歌詞がPVの真っ赤な口紅とリンクして素敵ですね。

真っ向からぶち当たる発言は挑戦的。

その後も勢いよく歌い切ったのですが、最後に心の声が吐き出されます。

自己嫌悪で自身ですら愛せていない「自分」がボロボロになりながら「愛して」と求めている…

そんな光景が目に浮かびます。

この曲はどうしようもない感情を外へ解き放つような、終わりのないラストを迎えるんですね。