秋山黄色 「モノローグ」
「モノローグ」の概要
「やさぐれカイドー」や「猿上がりシティポップ」。
これらのシングルがリリース直後に、音楽ストリーミングサービスで上位にランクイン。
そのような形で音楽業界にまさに彗星の如く現れたシンガー。
それが今20代を中心として大きな注目を浴びている、秋山黄色の正体です。
2020年1月14日にそんな彼の楽曲「モノローグ」のLyric Video(short ver.)が公開されました。
今までYouTubeで人気曲を飛ばしていた彼ですが、実は今回がメジャー1作目となります。
ついつい体が動いてしまうようなテンポの良いリズム。
それとは裏腹に繰り出されるアンニュイな歌詞。
彼のそんな持ち味は「モノローグ」でも、存分に発揮されています。
公開されたショートムービーでは、曲の全貌はまだ分かりません。
しかしLyric Videoを見れば「この曲は間違いなくヒットする」と感じるでしょう。
引き込まれるようなイントロは、一度聴きだしたら最後まで止まりません。
ちなみに今回の歌詞解釈は、現在発表されている部分だけになります。
フルバージョンの公開が今から待ち遠しいですね。
ドラマ「10の秘密」の主題歌に!
「モノローグ」はカンテレ/フジテレビ系ドラマ「10の秘密」の主題歌として書き下ろされました。
向井理が主演を務め、仲間由紀恵や渡部篤郎、仲里依紗などの豪華キャスト陣も話題になったこのドラマ。
秋山黄色が紡ぎ出すダークな雰囲気とドラマの内容が絶妙にマッチしています。
ドラマの内容が気になる人もいるでしょうから、ここでその内容を少し見ていきましょう。
離婚を切り出された建築確認検査員の男性が1本の電話と娘の誘拐をきっかけに、関わりを持つ人間の“秘密”を否が応でも知ってしまう過程を描くサスペンスドラマ
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/10の秘密
物語の中に登場する人物は、みな揃いも揃って一筋縄ではいかない秘密を抱える人たちばかり。
彼らの秘密に迫りながら、主人公は無事娘を誘拐犯から取り返すことができるのか。
そして1本の電話の謎を、解き明かすことができるのか。
秘密が秘密を呼ぶ本格サスペンスドラマは、一度見たら目が離せません。
歌詞解説スタート
隠したかったのはもう一つの顔
僕の知らないその顔は
最初から隠していたの?
出典: モノローグ/作詞:秋山黄色 作曲:秋山黄色
この曲がドラマのために書き下ろされたモノだと考えると、キーとなるのは男女の秘密です。
夫婦や恋人同士は「お互い秘密はなしね」とよく約束します。
しかし、それはかなり難しいことだと理解するべきです。
もちろん隠し事の無い関係が良いに決まっています。
ただ、お互いに育ってきた環境が違えば価値観も違います。
嫌われないためには、大なり小なり相手に見せない顔というのが出てきます。
関係が浅いときは嫌われるのが怖くて打ち明けられません。
関係が深くなると自分が傷つきたくなくて言えなくなります。
そうして言えなくなった事実は、徐々に秘密へと変化していくのです。
好きな相手に嫌われたくないから、このことについては黙っておこう。
あるいはこれを打ち明けると、もしかしたら相手も傷つくかもしれない。
だからこそこのことは打ち明けず、秘密として自分の中に隠し持っておこう。
そうやって秘密や隠し事というものは、人知れず人の心の中に生まれてゆくものなのでしょう。
そう考えると秘密を抱えるのも、根本は相手への好意的な感情から始まっていると分かります。
秘密の中には倫理的にアウトだったり犯罪的なモノもありますが、全てが悪ではありません。
歌では「初めから僕の知らない顔を君は持っていたの?」と問いかけています。
「最初から全て打ち明けてくれたら良かったのに」と彼は思っているでしょう。
しかし彼がもう一つの顔を知ったとき、今まで通り接してくれる保証なんてどこにもなかったのです。
信じきれないこの思い
ほんの少し話をして 分かった気になっていた
知らない事ばかり知りたくなるのは
本当は何も信じられないからなのか
出典: モノローグ/作詞:秋山黄色 作曲:秋山黄色
彼は彼女のもう一つの顔を知って後悔しているようです。
相手のことについて何も知らなかったと自分で自分を攻めています。
そして今までの埋め合わせをするかのように、相手のことをさらに知りたくなっています。
ある意味では当然のことでしょう。
ただ彼の心は揺れ動いているようです。
なぜなら彼女の秘密を知った途端に、彼女についてもっと知りたいと欲求が湧いてきたからです。
自分の好きな相手のことについて、もっといろんなことを知りたいと思うのは人間の当然の欲求です。
この感情は彼女を信じたいからなのでしょうか?
それとも彼女を信じられないからなのでしょうか?
彼は自分が分からなくなっています。