スキャット (Scat)とは、主にジャズで使われる歌唱法で、意味のない音(例えば「ダバダバ」「ドゥビドゥビ」「パヤパヤ」といったような)をメロディーにあわせて即興的(アドリブ)に歌うこと。この歌唱法は、「歌」というよりも声を一つの楽器として表現することが目的である。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/スキャット

イントロは”スキャット”

ル ル ルルル
ル ル ルルル
ル ル ルルル
ル ル ル ル
ラ ラ ラララ
ラ ラ ラララ
ラ ラ ラララ
ラララ ラ

出典: 夜明けのスキャット/作詞:山上路夫 作曲:いずみたく

なんと!

イントロ部分からまるまるに早速の”スキャット”手法が取り入れられています(笑)

 歌詞に意味を持たせることなく、声を1つの楽器として使っています。

アドリブというよりは、毎回この音で歌っているので歌詞といっても間違いではありませんね。

「ル」と「ラ」で構成されていますが、この部分を例えば「ア」とか「パ」でも良いわけです。

ただし、思わず執筆しながら「ア」と「パ」で歌ってみましたがなんか違う(笑)

引き続きの”スキャット”

パ パ パ パ パパ パ
パ パ パ パ パパ パ
ア アアア ア
ア アアア ア
ル ル ルルル
ル ル ルルル
ル ル ルルル
ルルル ル ル

出典: 夜明けのスキャット/作詞:山上路夫 作曲:いずみたく

終わるかなーと思いきや”スキャット”の継続。

ここを深読みして気が付きましたが、もしやこの手法は、歌い手が自由に表現できるためのものでは?

「由紀さおり」はこの表記の通りに歌っていますが、ジャズってアドリブが多いですよね?

その時の観客の雰囲気や自分の気分、表現したい気持ちによって変えるのではないでしょうか。

だとすれば、カラオケで敢えてアドリブで歌ってみるのも面白いですね!

みなさんなら、どの音を使って、どんな歌い方をしますか?

初めて「歌詞」登場!

愛しあう そのときに
この世は 止まるの
時のない 世界に
ふたりは 行くのよ

出典: 夜明けのスキャット/作詞:山上路夫 作曲:いずみたく

ここにきてやっと意味を持つ歌詞が登場です。

時のない世界とはいったいどういった世界でしょうか。

筆者が読み解くに、”誰にも邪魔をされない、永遠を感じる世界”ではないでしょうか。

時間が経つのも忘れて二人でいることに夢中になるような。

愛し合っていることがうかがえますね。

この世が止まっていると感じるくらいの「愛」って羨ましいですね。

星の瞬きさえ止まる

夜は流れず 星も消えない
愛の唄 ひびくだけ

出典: 夜明けのスキャット/作詞:山上路夫 作曲:いずみたく

夜が流れないということは朝が来ないということ。

ここでは朝が来ると1日が過ぎてしまうため、願望のようにも捉えられます。

時間が止まるということは現実ではありえないですが、この歌詞はそれを揶揄しています。

そしてそれが現実のものになることもわかっている。

でも、”夜は夜のまま、星の瞬きさえ止めて二人で愛し合っていたい”。

そんな願いが込められているのではないでしょうか。

時が過ぎるのを忘れるくらい

愛しあう ふたりの
時計は 止まるのよ

時計は 止まるの

出典: 夜明けのスキャット/作詞:山上路夫 作曲:いずみたく