いきなり衝撃的な言い回しです。
「まるで別人の」ということは、主人公は彼女を知っているということになりますね。
そんなに親しくはないが知っている、という程度なのでしょう。
そして主人公は、今まで彼女を異性として見てこなかったのではないでしょうか?
そんな彼女が一旦水着に着替えると、そこには美しい人魚が(笑)
主人公は途端に彼女に惚れてしまいました。
この歌詞を否定的にとらえる方もいらっしゃるようですが、筆者はそうはとらえません。
恋愛するときの脳の状態が、男性と女性では違うことが証明されています。
あまり多くは書きませんが、女性も男性の容姿から恋愛に入ることもあるでしょう。
それは男性も同じだと思います。
最後の「トビウオになった」という擬人法も素晴らしいですね。
きっと彼女は華麗に海へと入ったのでしょう。
Bメロ
ドラマティックに Say Love ミステリアスに So Tight
こんなに一緒にいたのに・・・
出典: 夏の日の1993/作詞:松本一起 作曲:佐藤健
Bメロでは主人公の後悔が垣間見られます。
それは、なんで今まで彼女に恋をしなかったのか、という自責の念です。
同じ仲良しグループとして遊んでいた主人公と彼女。
彼女に恋人がいるのかどうかは分かりません。
それに彼女は目立たなかったのかもしれません。
主人公は彼女と一緒にいながらも、よく彼女を観察していなかったのでしょう。
それが今、夏の日差しとともに彼女が照り映える。
そして主人公は後悔を捨て、彼女のもとへと急ぎます。
サビ
1993 恋をした Oh 君に夢中
普通の女と思っていたけど
Love 人違い oh そうじゃないよ
いきなり恋してしまったよ 夏の日の君に
出典: 夏の日の1993/作詞:松本一起 作曲:佐藤健
サビの歌詞で重要な点は冒頭です。
冒頭の「1993」。
これはいうまでもないですね。
1993年だということです。
こういう風に具体的な年代を書くと、リスナーは抽象的なイメージから具体的なイメージへと移ります。
そして、1993年を知らない世代から見ると、この年に何があったのかな?という風にイメージすると思います。
いうなればイメージ喚起力がより具体的になるんですね。
このテクニックは用途が難しいですが、ここでは見事に成功していると思います。
2番Aメロ
服の上からは計れないね Ah 色っぽいチャーミング
僕の視線を避けるようにいたね 意識してしまう
出典: 夏の日の1993/作詞:松本一起 作曲:佐藤健
2番Aメロでも例えが使われます。
「計れない」のは、彼女のプロポーションですね。
それをダイレクトに書かないのは、一つの暗喩だと思います。
目を凝らして彼女を窺う主人公をよそに、彼女は恥じらいを主人公に見せます。
この部分は本当にあったできごとなのか、それとも主人公の妄想の産物なのか?
それは皆さんのご想像にお任せします(笑)
2番Bメロ
スキャンダラスに Say Love
ダイアモンドに So Tight
宝の山だよすべてが
出典: 夏の日の1993/作詞:松本一起 作曲:佐藤健
主人公にとっても彼女にとっても、この恋はスキャンダラス。
そして主人公にとっては「彼女」というダイアモンドを発掘した、記念すべき年でもあります。
いま主人公は幸せの絶頂にいますね(笑)
残念ながらこの歌詞は、彼女からの視点では描かれていません。
ここまで主人公がアタックして、はたして彼女はどう思っているのか?
かなり気になりますね~。
2番サビ
993 ジェラシーさ oh 君に夢中
僕には合わない人だと思った
Love 今日からは oh とんでもない
不思議な気分に戸惑うよ
夏の日の君に
出典: 夏の日の1993/作詞:松本一起 作曲:佐藤健
「僕には合わない人」ということは、どういう意味なのでしょうか?
彼女が主人公にとって「高嶺の花」だったということでしょうか?
それとも「一緒にいた」けれどあまり話をせず、一方的に「合わない」と感じていたのでしょうか?
おそらく彼女は主人公にとって手が届かない「高値の花」だったんだと思います。
そう思っていて、彼女を特に意識していなかった主人公。
しかし夏の魔法が主人公を覚醒させます(笑)
彼女の水着姿を見た主人公は、それに魅了されてしまします。
主人公自身、不思議な面持ちなのでしょう。
それでもこの感情はホンモノだと信じ、彼女に恋する主人公。
この恋の結末ははたしてハッピーエンドだったのでしょうか?
次のBメロとサビは、それぞれ1番のBメロとサビと同じなので掲載は省きます。