考えるよりすっと 感じれるようありたい
今までずっと 組み伏せてた両手を叩け
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
「何を感じるのか」という解釈は人によって様々でしょう。
相手のことを一つ一つ知るごとにときめきを味わえるのが恋というものです。
その代わり、一喜一憂することも多いでしょう。
よく知らない相手のことを知っていくことが大きな喜びとなり、ますます好きになっていきます。
それはとても素敵なことではないでしょか。
これらは全て頭で考えるよりも、「感じる」ものです。
「相手のことを知りたい」と思うのは何故か、どうしたら幸せになれるかなどと考えていたらきりがありません。
考えるより思うがまま感じる方が、ずっと楽になります。
感情のままで大丈夫
顔を見せてくれ 確かなことがある
マインドの中にひっかかって
広げたキャンバスにこぼれだして
大きく 声をあげた
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
自分たち人間は、感情の赴くまま行動することを否定しまいがちになります。
それは脳が論理的に物事を判断することを推奨しようとしてしまうのです。
しかし、世界の全てを論理的に捉えきることはできません。
事実、感情とは論理的なものではないでしょう。
その様が2行目から3行目にかけての歌詞です。
だからこそ、BBHFはこう伝えたかったのではないでしょうか。
時には「トコトン感情に任せて突き進んでみよう」と。
収まりきらずこぼれかかったものを、無理矢理押し込む必要はありません。
そして感情のままに行動したのが、4行目の歌詞なのです。
歌に込めた熱いメッセージ
見えないものが見えた時
僕らは何にもしらない 何にも知らない
ここで理想を描いて ぐちゃぐちゃになって
涙を流せば 土は濡れる わからないことが花になれば
それでいい 見えるのなら 君を振り返り はじめて愛せる
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
何も知らないからこそ、人は夢や理想を抱くことができます。
無論、叶うかどうかは分かりません。
自分の描いたものがとんでもなく壮大過ぎたことが分かって、打ちひしがれることもあります。
そして自分はどうしたら良いのか分からなくなってしまえば、前に進めなくなってしまうでしょう。
それは挫折です。
しかしながらこの時流した涙が、新しい未来を繋いでくれることもあります。
分からないことや知らないことが「花」として昇華したとき、見えなかったものが見えるようになるのです。
つまり、見えなかったものが「花」として可視化できるようになります。
この「花」は比喩であり、本当に物質として見えている「モノ」とは限りません。
人は見えるものに安心感を抱き、逆に見えないものには不安を抱く生き物です。
未来が見えなかったり相手の気持ちが分からなかったりする時は、やはり不安ではないでしょうか。
しかし見えるようになれば人は安心し、その答えを受け止めたうえで余裕ができます。
そし誰かを愛するということも、余裕ができて初めてできることなのです。
愛へ
BBHFは、さらに広く深く相手を愛することの大切さを歌っています。
恋は放っておくといつか冷めてしまうものですが、愛であれば相当のことがない限り永遠です。
「愛」に限るなら、これは家族にも友達にもいえることです。
自分を愛するように、相手や家族などの周りにいる大切な人々を愛していくこと。
そこにこそ、確かな共感が生まれ無限の荒野に花が咲きます。
つまり「しらない」ことを知り、「見えない」ものが見えるようになるのです。
すべての人に知ってほしい曲
BBHFの新たなスタート
「Bird Bear Hare and Fish」からBBHFとなり、新たな扉を開きリリースされた一曲でした。
ところどころ恋愛をベースにして歌詞を分析しましたが、聴く人によって様々な解釈ができるでしょう。
きらめく青春ソングのようにも、未来を生きる若い人へのエールにも解釈できるのではないでしょうか。
どんなシーンでも聴くことのできるこの曲は、紛れもなく新時代に相応しいファンファーレといえます。
確かなメロディーと洗練されたポップス。
バンドの骨格がしっかりしてきたことでアレンジも自由になりました。
朗々と歌うヴォーカルが際立って訴求力が増してきたように思うファンも多いことでしょう。