It's time to stand up

My heart is beating hard darling

Are you happy?

What I had slowly spilled out

Don't worry about a thing

So I gotta ignite your life

If it is not too late let me go

I'll find only beautiful things and Come back to you

出典: Good Night Darling/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

”さあ立ち上がる時間だ

俺の心臓の鼓動はとても高鳴っている

愛しい人よ、あなたは幸せかい?

俺の手にあるものはゆっくりとこぼれているよ

これからあらゆる事件があるけど、気にしないで

俺はあなたの人生に着火しなければいけない

もし遅すぎないのだったら行かせてくれ

美しさだけを探す、そしてあなたのもとに帰ってくる”

 

さてBメロの勢いはそのままに、サビもハイテンションな言葉からスタートします。

「心臓が高鳴っている」という希望に満ちた言葉。

語り手はかなりエキサイティングな行動を起こしているようです。

 

ここで注目したいのやはり「あなた」というフレーズ。

「あなたの人生に着火しなければならない」。

この文脈から「あなた=ファン」なのではないでしょうか

SHANKの音楽、ライブを通してファンの人生に刺激を与えたい。

そういったメッセージだと考えると、歌詞の物語のつじつまも合うような気がします。

「着火すること」へのこだわり

【Good Night Darling/SHANK】歌詞を和訳!アルバム「Calling」収録曲♪の画像

最後の「着火する」という歌詞の内容に注目してみましょう。

 

SHANKは「CALLING」のリリースから約1年後に「Set The Fire」という曲をリリースします。

「Set The Fire」は「着火する」という意味。

このころバンド全体としてファンの心に火をつけるということを考えていたのかもしれませんね。

もしくは新たな日を燃やすことで、バンドとしてのマンネリ化を防ぎたかったのかも……。

 

そう考えたうえでサビの歌詞をもう一度考えてみましょう。

 

「これからあらゆることがあるけど、気にしないで」。

「遅すぎなければ、行かせてくれ」。

「あなたのもとへ帰ってくる」。

 

これはバンドとして変化が訪れることを示唆しているのかもしれません。

ただ、SHANKが当時のレーベルを離れるのは「CALLING」リリースの3年後。

大きな変化は考えていなかったのでしょう。

 

だとすると、この歌詞は「現状に甘んじない」というバンドとしての姿勢の表れでしょうか。

「SHANKらしさ」にあぐらをかかない。

その結果、ファンが期待しているものから離れるかもしれない。

しかし最後には必ずファンの声に応えるから安心してくれ。

そういったSHANKなりのとんがったメッセージのようにも聞こえます。

 

転がる岩に苔は生えない」という言葉があります。

SHANKはまさにそういった「攻め」の姿勢でバンドを続けてきたのでしょう。

SHANKの自信が表れているCメロ部分

【Good Night Darling/SHANK】歌詞を和訳!アルバム「Calling」収録曲♪の画像

「合図を聞いたらおいで」

When you hear the signal

Run out to a far place

When you hear the signal

Run out of your window

When you hear the signal

Run out to a far place

Run out of your bed

出典: Good Night Darling/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

”合図を聞いた、遠い場所まで駆けろ

合図を聞いたら、窓を破れ

合図を聞いたら、遠い場所まで駆けろ

ベッドから飛び出せ”

 

対象をファンだと仮定したら「合図」とはSHANKの音楽のことを指すのでしょう。

「俺らの音楽が聞こえたら、衝動的に行動を起こせ」。

バンド全体での自信が感じられます。

 

ここでいう自信とは、決して天狗とか傲慢とかにつながる言葉ではありません。

それはいわばメロコアバンドとしての誇り

ファンの心を熱くさせられる数少ないバンドとしての矜持です。

ラストの大サビで明らかになる「Good Night Darling」の意味

I'm just talking to myself on a bitter night

It's time to get to bed

Good Night Darling!

出典: Good Night Darling/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

”俺は苦々しい夜にただ自分に問いかけている

そろそろ寝る時間だ。愛する人よ。おやすみなさい”

 

「Good Night Darling」を締めくくるラストの大サビ部分。

 

いや自問自答終わってなかったんかい!」。

 という、印象をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

 

これは、かなり分かりやすい”伏線回収”ですね。

冒頭の自問自答では「正誤など存在しない」という結論が出ました。

果たして自問自答は終わってなかったのでしょうか。

 

そのことを考えるうえで持ち出したいのが、最終のフレーズ。

「そろそろ寝る時間だ。愛する人よ。おやすみなさい」。

深刻な悩みを抱えた人が口にできるフレーズでしょうか。

違いますよね。

むしろ、安眠できるような余裕が生まれたことを意味するのだと思います。

 

そう考えると、ここでの自問自答は自嘲的な意味なのではないでしょうか。

つまり冒頭の自分のことを考えて「そんなこともあったなぁ」なんて思い返しているのです。

いったい何に自問自答していたのか

SHANK像を守るべきか、変えるべきか

では冒頭で自問自答していたことは何なのでしょうか。

それは「SHANKの音楽」を守るべきなのか、ということ。

 

中盤でファンに語り掛けていたことを考えると、そう結論づきます。

しかし、そもそも”SHANK像”なんて各々で違うもの。

そう考えると「変わる」という概念すらないのでしょう。

 

この曲ではこうしたSHANKの心境の変化を描いているのです。

メロコアって、意外と奥が深い

SHANK以外のバンドもチェックしてみよう

SHANKの楽曲でも特に人気が高い「Good NightDarling」の歌詞を紹介しました。

 

メロコアバンドの歌詞は英詩が多いので、普段解読しようとも思わないでしょう。

でもそれが正解なのかもしれません……おっと「正解なんてない」のでしたね。

だからまぁ、人それぞれ好きな捉え方・楽しみ方でいいと思います。

音楽はあくまで「自由」なのですから。

 

最後に参考までにメロコアバンドの関連記事を貼っておきます。

「読みたい方だけ」ぜひ一読してみてください。