1stアルバム「Loving our small days」収録のキラーチューン

若かりし彼らが生み出した”怪物曲”

【Cigar Store/SHANK】歌詞を和訳して公開!待望の1stアルバム収録曲!!コードもの画像

今回、歌詞和訳とコード進行を紹介する3ピースメロコアバンドSHANKの「Cigar Store」。

メロコア大好きなライブキッズたちの心をつかんで離さない。

リリース以来、20年近く色褪せないキラーチューンです。

 

この作品をリリースした時、彼らの拠点はまだ長崎でした。年齢は22歳とか23歳くらい

所属していたのは、メロコア好きなら知らない人はいない大阪の名門レーベルTHE NINTH APOLLO」。

そこから満を持して出した初めてのフルアルバムでした。

「Cigar Store」はその1曲目であり、当アルバムで唯一MVがある楽曲です。

彼らがこの曲に込めた想いが分かるでしょう。

 

今ではエイベックス傘下に自主レーベルを設立するなどメロコアシーンを一気に駆け上がっていったSHANK

8年前、2010年にリリースした「Cigar Store」は彼らの躍進に必要な1曲だったに違いありません。

では、その歌詞の内容を紐解いていきましょう・

「Cigar Store」で描いた、とことん合理的なパンクロック

【Cigar Store/SHANK】歌詞を和訳して公開!待望の1stアルバム収録曲!!コードもの画像

出だしからクライマックス! 爆発力あふれるサビ部分

Mother said
That's farce, so everyone's getting the runaround
no wonder she is feeling down
Mother said
That's farce, so everyone's getting the runaround
She is mad as hell at her

出典: Cigar Store/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

”母は言った。

「それは茶番よ。みんなだまされているのよ」

彼女が落ち込むのもしょうがないさ。

母は言った。

「それは茶番よ。みんなだまされているのよ」

彼女は自分に怒り狂っている。””

 

 

まず出だしのサビ部分です。

いきなり挑発的な内容になっていますね。

なにぶん背景が分からないので「茶番」とは何を指すのか、何に「だまされている」のか。

まだ、まったく判然としません。

 

何かにとらわれているような鬱屈したAメロ

【Cigar Store/SHANK】歌詞を和訳して公開!待望の1stアルバム収録曲!!コードもの画像

この現状をぶち壊したいんだ

Never mind that I've seen so little sun for so long
It's raining again
Please put me in the sun
Wanna get dry with my mouth open like a fool

出典: Cigar Store/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

””もう長いこと太陽を拝んでいないが、気にするんじゃない。

また雨が降っているよ。

頼むから太陽の下に連れて行ってくれ。

馬鹿みたいに大口開けて、乾かしたいんだ。””

 

 

どこか陰鬱とした雰囲気のAメロ部分です。

この場合、雨は当然ネガティブなイメージ、晴れはポジティブなイメージでしょう。

比喩的な言葉のオンパレードで実体を掴みづらいでしょう。

しかしなかなか陰鬱な心情から抜けられないような苦しみを感じます。

ジメジメとした現状を爽やかに乾かしたいという心の叫びのような言葉で締めくくられていますね。

今までのパンクロックとはどこか違う

【Cigar Store/SHANK】歌詞を和訳して公開!待望の1stアルバム収録曲!!コードもの画像

叫ばないパンクロックこそ、真の恐怖なのではないか

I had some bigger problem
Now I don't have a clue
I don't even know what day it is
Oh things got weird
It's easy to give someone the finger
But it's a waste of time
I'll clean my room
I'll focus on what I got

出典: Cigar Store/作詞:庵原将平 作曲:SHANK

”俺はいくつか面倒な問題を抱えていた。

今じゃ手がかりすらつかめない。

今日が何曜日なのかも分からないよ。

ああ、どんどんおかしくなってしまう。

誰かに中指立てるのは簡単だ。

でもそんなもん時間の無駄なんだよ。

俺は自分の部屋を掃除する。

これまで手に入れてきたモノを見つめるつもりだ。””

 

 

 Bメロの前半部分で、語り手はひどく混乱していますね。

しまいには曜日感覚すらふわふわし始めています。

大きな問題を抱えてなにから処理していいか分からなくなる、あの感じでしょうか。

 

しかし打って変わって、後半部分ではかなり落ち着きを取り戻した印象です。

中指を立てる」とはいわゆるファックサインのことですね。

反体制としてのアイロニックなジェスチャーで「くたばれ」を意味します。

特にパンクロックはサブカルチャーとしてメインカルチャーに向けた強烈なメッセージがあります。

これまであらゆるバンドマンが、権力に、時代に、対抗勢力に中指を立て続けてきました。

中指を立てることをやめたSHANKのメッセージ