戦う男を描いた熱い歌!

【ズレてる方がいい/エレファントカシマシ】歌詞の意味を徹底解説!映画に感銘を受けて作った歌詞とは?の画像

エレファントカシマシ44枚目のシングルが、2012年10月31日にリリースされました。

タイトルは「ズレてる方がいい」です。

曲名のインパクトもさることながら、渋いジャケットワークが目を引きますね!

衣装に筆で書かれた謎の文字が印象的です。

一見して経文のようですが、実は曲の歌詞になっているんです。

歌詞だと知っていても、筆者には難解すぎてほとんど読めません(涙)

変体仮名混じりで記されていますから、現代でも使われているのは老舗料亭の看板ぐらいでしょうか……。

そんなジャケットワークからも滲み出る、こだわり抜いたエレカシの世界観を徹底解説します!

映画「のぼうの城」主題歌

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「ズレてる方がいい」は映画「のぼうの城」の主題歌に抜擢されました。

映画を見た上で制作されたので、完全書き下ろしとなっています。

日本アカデミー賞では、最優秀美術賞をはじめ10の部門で優秀賞を受賞したヒット作です。

野村萬斎も大絶賛!

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そして主人公・のぼう様こと成田長親を演じるのは日本を代表する狂言師・野村萬斎です。

成田長親は戦国時代に実在した武将で、史実を基に描かれた映画です。

延べ4,000人のエキストラとともに作り上げた弾薬飛び交う合戦シーンは、圧巻の一言です。

そんな映画の世界観を強く意識した一曲になっていて、野村萬斎も大絶賛していました。

映画ロケ地のMV

MVは映画でもロケを行った、北海道・苫小牧市で撮影されました。

犬童一心、樋口真嗣両監督が手がけるMVですので、本編をそのまま切り取ったような雰囲気ですね。

映画で合戦シーンが撮影された場所で、実際に本編で使用されたシーンも挿入されています。

土塁の上で歌う様子は迫力満点ですね!

メイキング映像もチェック!

CDの初回限定版には、特典としてメイキング映像がついています。

本格的な映画の撮影シーンのようですね。

映画は本来、2011年中に公開される予定でした。

2011年に発生した東日本大震災に配慮し、公開が1年以上延期されました。

したがってMVを撮影したのは映画がクランクアップしたずっと後になります。

でもまるで映画撮影の合間に撮ったような印象を受けますね!

歌詞紹介

MVをご覧いただいたところで、元になった映画の内容を踏まえながら歌詞紹介をしていきたいと思います。

映画を見た方もそうでない方も、舞台・忍城(おしじょう)の情景が浮かんでくるはずです!

旅の道づれは消えない理想さ
どこまで行っても行くあてのない魂

ああ 戦いにこだわって
敗れ行く定めでも
移ろうこの世間にゃあ
ズレてる方がいい

出典: ズレてる方がいい/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次

舞台となる忍城は小田原・北条家の支城のひとつ。今も埼玉県行田市に城跡があります。

そして野村萬斎が演じる成田長親は、成田家当主・氏長の従兄弟。

武将でありながら馬にも乗れず、智将として活躍しているわけでもなく……。

農民に交じって畑仕事をしてみれば足を取られてひっくり返る、絵に描いたようなでくのぼうです。

しかし身分の高低に関わらず誰とでも親しくなれるのが唯一の取り柄。

領民からは親しみを込めてのぼう様と呼ばれるほど、あつく慕われています。

そんな長親が総大将となって、石田三成率いる豊臣軍を相手取り籠城戦を展開するのがこの映画のストーリーです。

領民=農民ばかりな片田舎の武将が、2万の軍勢をほこる豊臣方に挑んだら一体どうなってしまうのか。

歌詞の通り「敗れ行く定め」であることは言うまでもないでしょう。

旅の道づれとは?