楽曲「好き好き好き」
與真司郎×青山テルマの最強コラボ
AAAのメンバーでもある與真司郎さんと恋愛ソングの神様的存在の青山テルマさん。
この2人がタッグを組み制作した作品が「好き好き好き」です。
2019年9月に先行デジタル配信リリースされるや否や人気が急上昇!
翌月にはシングルとしてもリリースされました。
音楽業界でも最強のコラボだと話題になっている「好き好き好き」は男女の切ない想いが込められた楽曲です。
同じ気持ちでありながら、その想いは2度と相手に届くことはありません。
なぜなら「好き好き好き」の歌詞の中に出てくる男女はすでに別れを選択してしまっているのです。
タイトルを見た第一印象だと好きが溢れて止まらないという恋愛初期の楽しいイメージが浮かんできます。
しかし歌詞の内容を知るとそのイメージはガラッと変わってしまうのです。
好きという言葉を何度呟いても届かない…でも抑えることのできない想いがエモーショナルに描かれています。
歌詞の世界感を表現したMV
![](https://img.youtube.com/vi/5tFUTscLEWI/0.jpg)
別れた男女のすれ違いを表すかのように背中合わせに歌う與さんと青山さん。
2人はMVの中で一度も向かい合うことはなく、目を合わせることもありません。
それぞれ違う方向を見ながら同じ歌を歌っているのです。
それは別れを選びながらもお互いを想っている歌詞の世界を表現しているように感じました。
歌詞の意味を徹底解説
「好き好き好き」の歌詞は女性目線と男性目線のパートに分かれています。
切なく儚げな彼女の感情を青山さん、もどかしい想いを抱える彼を與さんが歌で表現していました。
男女の好きは同じようで少し違うのです。
歌詞の中から浮かび上がる2人の別れの様子や今の想いを紐解いていきたいと思います。
誰よりも寂しがり屋な彼女
心にもないことを口にしてしまう
「バイバイ」
最後の電話 今でも思い出すよ
引き止めて欲しくて 冷たくしちゃったの
きっと戻ったとしても 上手くいかない事
わかってるけど どうしても missin' you
出典: 好き好き好き/作詞:SHINJIRO ATAE・THELMA AOYAMA 作曲:SHINJIRO ATAE・THELMA AOYAMA・3rd Productions
歌い出しのサヨナラの言葉によって、ここでの"好き"の意味を聴き手に直接伝えてくれる部分です。
青山さんが歌うパートなので彼女から別れを告げたのだということが読み取れます。
でも彼女は本当に心から別れたいと思っていたわけではなかったのです。
彼と付き合ったばかりの頃の気持ちで接することができなくなり、心にもないことを言ってしまう…。
最初のうちは彼も必死に抵抗して彼女の心を繋ぎとめようとしてくれたかもしれません。
きっとそれが何度も繰り返されるうちに慣れてしまい、マンネリしてしまったのです。
別れの言葉を利用することでしか彼の気持ちを確かめることができないくらい彼女は不安な想いを抱えていたのでしょう。
彼は彼で彼女の言葉を素直に受け止め、負担にならないように違う道を歩き出します。
素直になれない彼女と優しすぎる彼のバランスが思いもよらぬ一言で崩れてしまいました。
崩れたものを元の状態に戻すことは非常に難しいです。
それが人の心なら尚更でしょう。
たとえ元に戻ったように思えても昔のようには戻れていないはずです。
どこかで狂った歯車は時間をかけても修復不可能…。
もし戻るなら今とは違う手段を選択しなければならないでしょう。
もう元に戻れない…でも…
Baby baby can't you see
あなた想うこの気持ち
Baby baby tellin' you
どうしたら届くだろう to you
あなたの事が好き
本当にあなたの事が好き
会いたいよ
会いたいよ
君の事が好き好き好き好きずっと
出典: 好き好き好き/作詞:SHINJIRO ATAE・THELMA AOYAMA 作曲:SHINJIRO ATAE・THELMA AOYAMA・3rd Productions
彼のことを嫌いになったわけではなく、好きすぎるがあまりに不安な毎日を送っていた彼女。
そんな日々から解放されるために別れを告げたのですが、待っていたのは自由ではなく、より高まる想いでした。
彼を目の前にすると素直になれなくてちゃんと"好き"って言葉すらも伝えていなかったかもしれません。
それに気づいたのは残念ながら別れた後でした。
会いたいけれど会えないし伝えたいけれど伝える手段ももうありません。
付き合っていた頃よりももっと好きが溢れて止まらない彼女の心の中は後悔の気持ちでいっぱいなのです。
あのとき言えなかった言葉を表現するには"好き"が1つでは到底足りません。
だからこの楽曲のタイトルは「好き好き好き」と3回繰り返しているのですね。
しかし未練が残る想いは何度繰り返しても伝わらず、心はモヤモヤしたまま…。