やはり作風からどうしてもまどマギと比較されますが、熱心なファンもいる作品です。

原作が小説であるため「アニメ化されていない部分からが本番」という人もいます。

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TVアニメ「魔法少女育成計画」公式サイト。2016年TVアニメーション放送決定!

歌詞の解釈

【叫べ/沼倉愛美】少女たちの過酷な戦いを描いた「魔法少女育成計画」のOP曲の歌詞を解釈!MVありの画像

ここからは歌詞を紐解いていきます。

キャラクターソングではない

くどいかもしれませんが、「キャラクターソングではない」ことは重要です。

魔法少女育成計画の世界にリンクする部分はあります。

しかし、沼倉愛美はあくまでソロアーティストとして歌ったことを忘れてはいけません。

キャラクターソングは別にあります。

劇中のリップル役で歌いました。

このため『叫べ』の歌詞解釈については、アニメの内容には触れていません。

アーティスト沼倉愛美のデビュー曲として何を歌詞に託したか?がポイントです。

歌詞が先か曲が先か

叫べは先に曲が完成しています。

音を聞いた沼倉愛美がオリジナルの歌詞を書きました。

そのため、激しい楽曲に合わせて詞を考えたと解釈するとよいでしょう。

歌詞の解釈

今 叫べ

出典: 叫べ/作詞:沼倉愛美 作曲:WEST GROUND

いきなり難題です。

このふたことでは情景は何も浮かびません。

 

歌詞には情景を描写するものもあれば、感情をストレートに綴るものもあります。

叫べの場合はそのどちらともつかない始まりです。

 

せめて誰に対して「叫べ」と言っているのかはヒントが欲しいでしょう。

命令系である以上、言葉を向けた対象がいるはずだからです。

そして「今」といっていることからも状況は差し迫っています。

すぐに叫ばないといけない状況なんて、きっと大変な事態に違いありません。

見つめてる 嘘ばかりの世界
描いてる アイという暗闇
心をなくしても 君だけは守り抜く

出典: 叫べ/作詞:沼倉愛美 作曲:WEST GROUND

さらに難易度が上がりました。

抽象的な表現が続くためやはり具体的な景色は見えてきません。

アニメのことを言っているようにも、沼倉愛美が感じている世界の見え方とも解釈できます。

 

「君」という言葉から出てきたため、これが「叫べ」と言った対象と考えるのが自然でしょう。

しかし、君が誰なのかはほぼノーヒントです。

歌詞の主体(仮に歌詞の主人公とする)の意思からストーリー性も感じさせます。

この主人公と君の関係の謎を解かなければいけません。

明日酷い憎しみが
僕ら支配しようと
手を伸ばして来るんだ

出典: 叫べ/作詞:沼倉愛美 作曲:WEST GROUND

敵が現れました。

僕らと表現していることから、主人公と君は友好関係にあるのでしょうか?

君の正体には、家族、恋人、友達といったものが考えられます。

 

また、憎しみが来るから叫べといったのでしょうか?

それはおかしいですね。

叫んでも解決に至らないように感じられます。

 

果たしてどうなっているのでしょうか?

多くの謎を残してサビに突入します。

超えるべき嘆きの嵐さえ
許したくはない本性
そんなのツライ コワイ 知らないで
(Please take the magic)
この傷がいつまでも塞がらなくて痛んだって
君の涙奪ってあげる
(I want to be strong for you)
決められた限界など壊してしまえ 今

出典: 叫べ/作詞:沼倉愛美 作曲:WEST GROUND

サビの解釈を一言でまとめると、恐れを乗り越えろといったところでしょうか?

サビの直前の歌詞では「憎しみ」に擬人法を用いたことで物語風の歌詞にも見えていました。

 

しかし、サビはメッセージを強く打ち出す内容になっています。

「君」の正体はサビのラストでようやくヒントが出ました。

 

限界を超えろという表現は、基本的には他人に言いません。

そんな偉そうなことを言えるのはコーチや監督といった立場くらいでしょう。

そのため、『叫べ』における「君」とは自分自身と考えることが自然となります。

見上げてる 叶わなかった夢
求めてる キズナという不実
命を捧げても 幸せを掴み取る

出典: 叫べ/作詞:沼倉愛美 作曲:WEST GROUND