人に噂をされるとくしゃみするといわれますね。
人前に出るとたちまち噂が噂を呼びますが、シンセとはそんな噂話を音で表したのでしょう。
外野の好き勝手な噂話が彼自身の活動を妨害することもあったのでしょう。
そしてその影響で活動をやめていった人も見てきたのでしょう。
結果的に外野の声が、歌手としての活動の軌道を変えたり終わらせようとするのです。
今回のちょっと不気味なMVは、そんな噂が出ても、もう気にしないという思いもあるのかも知れませんね。
あの世のリズム
あの世のリズムは、デビュー時に殺した自分のやりたいことへの思いという解釈をしました。
もう一つの解釈できるのが、逆再生の音です。
死者の世界では、何事も逆さになると言われています。
この楽曲の間奏部では子供の声で意味不明な言葉が収録されているのです。
それを逆再生すると、当時流行ったものや始まったものが語られています。
ちなみにたれぱんだ、ミニ四駆、へそ出しルック、ウィンドウズ95、エアーマックス、ピッチと聞こえます。
さらにこの楽曲は4つ打ちのリズムということもあり、逆再生でもある程度同じように聞こえるのです。
つまりこの楽曲は、あの世のリズムとこの世のリズムで作られていると言えるでしょう。
踊った先で得られるもの
踊るという言葉で表現されてきた歌手活動は、やっと自分のやりたい形に昇華されたと言えます。
やりたくて始めた歌手活動。デビューと同時に世間の声に敏感に反応しながらやってきました。
でも世間の声はすぐに変化していくので、いちいち応えていくのは自分ではないことに気づきます。
平井堅の首を楽しそうに持ち運んでいたのは、実は世間の人たちなのかも知れません。
みんながどれだけその首を愛していようがその光景が異様だろうが、彼からすると「で?」なのです。
デビュー時に置いてきた本当のやりたかったこと、そして現在商業的にやっていること。
本当にやりたい音楽と世間が求める音楽を合わせることが、踊った先の答えだったのですね。
そんな世間の声をきにしない鋼のメンタルを得た平井堅は「楽園」で大きなヒットを得ます。
この曲は彼にとってあの世なのかこの世なのかどちらかはわかりませんが、非常に美しい歌です。
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こちらの彼にとって2枚めのベストアルバムである「歌バカ2」を聴いてみてはいかがでしょうか。
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