KEYTALK「MONSTER DANCE」
2014年10月発売の3rdシングル
「MONSTER DANCE」は、2014年10月にKEYTALKのメジャー3枚目のシングルとして発売された曲です。
ノレるダンスロックを奏でるバンドとして人気のKEYTALKですが、この曲は彼らの作品の中でも一際「ダンス」の要素が強いものとなりました。
KEYTALKの音楽性の中でもなかなかの異色作となった本作ですが、独特の曲調やMVが大きな話題になったことからオリコン週間チャートでは18位とスマッシュヒットを記録しました。
KEYTALK初のタイアップ付き作品
「MONSTER DANCE」は、KEYTALKにとって初めてタイアップが付いた作品です。
表題曲「MONSTER DANCE」は、JVCケンウッドの「ぴたスマ」のCMソングとして起用されました。また、カップリング曲の「エンドロール」もNTTドコモの「dヒッツ〜月を見ながら聴きたい曲篇〜」のCMソングとして起用されています。
また、2017年7月20日から9月10日までの間、東武鉄道の川越駅で「MONSTER DANCE」が発射メロディに使われました。夏フェスのシーズンに合わせたこのタイアップは、バンド名と鉄道名をかけて「KEYTOBU(キートーブ)」という名前がついて話題になりました。
初のタイアップが付いたことで、彼らの音楽がより多くの場で流れることとなりました。
振り付けが賛否両論を呼んだMV
「MONSTER DANCE」のMVは、ファンをエキストラとして動員してライブハウスで撮影されました。
前述したようにダンス色の強いこの曲ですが、「踊る」ことに重点を置いたこのMVはファンの間で賛否両論を巻き起こしました。
その理由となったのが、MVでファンが見せる「振り付け」です。曲の全編に渡ってしっかりと作りこまれた振り付けを見せながら踊る観客の光景は、この曲が「ライブでバンドもファンも合わせて皆で楽しむ」ことを強く意識しているんだと思わせます。
しかし、そんな作りこまれた振り付けは「これをわざわざ覚えてきてライブで踊れということなのか」「なんかチャラくて嫌だ」「今までのKEYTALKのノリと違いすぎる」と一部のファンから批判を受けました。
今までにない自分たちの新たな一面を見せることになったこの実験的な試みは、KEYTALK自身にとってもかなりのチャレンジだったのではないでしょうか。
少なくとも「話題性」という点では大成功を収めたMVです。
「MONSTER DANCE」の歌詞を読み解く
歌詞にも溢れ出るパーティー感
知らないよ全然そんなの 教えてHow to!!
立ち寄ったらついでに ほどこしてGive me!!
君と論理?倫理?感情?許せばOK!!
進め 歌いながらナイアガラ
熱い熱いよ熱すぎる 僕にはちょっと早すぎる
今すぐに君に会えるなら 暴れ出せ胸騒ぎ
出典: http://j-lyric.net/artist/a0583aa/l033411.html
「MONSTER DANCE」が漂わせるダンス感・パーティー感は、その歌詞にも表れています。
英語と日本語を織り交ぜたり、韻を踏む単語を並べたりと、ノリも意識した言葉選びが特徴的です。
「感情を爆発させて熱く燃えて暴れよう」という歌詞は、RIP SLYMEの「熱帯夜」やWANIMAの「BIG UP」などの大人なパーティーソングも少し連想させますね。
踊れ踊れさあさあ踊れ
騒げ騒げさあさあ騒げ
(Monster Dance!!) 踊れや騒げや
(ya ya ya!!) 朝が来るまで
(Monster Dance!!) 激しい胸騒ぎ
最高のSixth SenseでDance Dance Dance!!
出典: http://j-lyric.net/artist/a0583aa/l033411.html
聴く人の感情をひたすら高めた後には、サビでその興奮を爆発させる歌詞が続きます。
「踊れ」「騒げ」と何度もくり返す言葉からは、KEYTALKが熱いライブで観客たちをひたすら煽っている光景が思い浮かびますね。
サビには歌詞に書かれている言葉以外に合いの手のような掛け声もあって、ライブの場で観客も声を出して曲に参加できるようになっています。
徹底して「ライブ」を意識した曲の作りです。
ひたすら高いテンション
あいつら全員Party People 脳内オンリーPassion
Pops,Funk,Soul,全然知ったこっちゃないね
でもそれくらいがいいね 情熱でいきたいね
アルバラーバ アルバーラ アルバラーバ
呼び覚まして 謎の呪文
さあPassionとStepでDance Dance Dance!!
出典: http://j-lyric.net/artist/a0583aa/l033411.html
サビの後も曲のハイテンションは続きます。
音楽のジャンルなんて関係なく、情熱に任せて好きなように踊りたい、と歌う歌詞。
くり返される妙に語呂がいい「謎の呪文」は、この曲が良い意味でノリだけで進んでいることをよく表しています。
「Passion」というワードはKEYTALKのインディーズ時代のミニアルバム「SUGAR TITLE」に収録された初期の彼らの代表曲の名前でもあり、昔からのファンにとってはなんだか懐かしい気持ちにさせられます。