自ら不幸を招いてしまう悲しい運命。
当事者は自分の身に起こっている事実を理解できず、もがき苦しむことでしょう。
それでも主人公は「笑顔」は無くさないようにと歌っています。
苦しいながらも必死に心を保っている。
幸せな未来を夢見ている。
そんな背景が推測できますね。
英語の部分も解釈していきましょう。
和訳すると「どんな方法で何がしたいのか教えて?」。
これは、自分の本心を探っているのだと思います。
不幸を求めてしまうけど、本当に欲しいのは不幸ではないはずです。
自分自身の力で変わりたい
乗り越えようとしているのは?
お願い
サイレントクライ
膝抱え誰かに助けを求める前に
震える唇噛み締め僕らは己の翼で
出典: サイレントクライ/作詞:ハシバタカナリ 作曲:ハシバタカナリ
一人部屋で膝を抱えながら、静かに涙を流している…。
そんな光景が想像できます。
いつもの自分ならそのまま誰かに「被害者」としてのアピールを始めてしまうかもしれません。
でも、ここでは違います。
「自分自身の力で何とかしよう」と悲しみに耐えているのです。
不幸を感じてしまう自分の性質を簡単に変えることはできない…。
だけど「今までの自分ではいけない」と思い抗っています。
「翼」は羽ばたくためのもの。
ですが、ずっと空を飛んでいないのでしょう。
巣から飛び立つ前の雛のように、飛ぶことに怯えてしまっています。
飛ぶためには「落下するかもしれない」という恐怖心を拭い去る必要があるはず。
今の主人公も同じように、恐怖心を乗り越える必要があります。
この恐怖心こそ「防衛本能による変化を恐れる衝動」です。
下を向いていては飛び立てない
サイレントクライ
闇に堕ちた心手探りで掴むその日まで
伏せた視線 地平線よりもっと高みへ
出典: サイレントクライ/作詞:ハシバタカナリ 作曲:ハシバタカナリ
暗闇の中で一人怯えてきたのでしょうか?
想像するだけで苦しい環境ですね。
「孤独」だけでなく、視界を遮られたかのように未来が見えない「不安」もあるでしょう。
また、落ち込むと無意識に下を見てしまうもの。
ふと「最後に空を見上げたのはいつだったかな?」なんて思うことも。
下を見ていては飛び立つことはできません。
それどころか恐怖が増して地面へと落下してしまうでしょう。
遥か上の空を目指して飛び立つ必要があります。
恐怖に打ち勝つためには
羽ばたきたいと願う主人公。
ですが、とある「恐怖心」がそれを邪魔します。
どのように恐怖に打ち勝てばいいのでしょうか?
「弱さ」を曝け出す勇気
誰にも話せない隠した弱さも
I DON’T KNOW WAY
WHAT YOU WANT?
I DON’T KNOW WAY
WHAT YOU WANT?
出典: サイレントクライ/作詞:ハシバタカナリ 作曲:ハシバタカナリ
「弱さ」を曝け出すのには勇気が必要です。
まずは弱い自分自身を認めて、それから批判や中傷を恐れず開示する必要があります。
一度でも傷ついた経験があるとこの「恐れ」が根強いものとなるでしょう。
弱みを見せればまた攻撃される。
次裏切られたらもう壊れて立ち上がれなくなる。
そんな心理が働いて、必要以上に守ろうとしてしまうのです。
このATフィールドは他人が心へ入り込むことを防ぎます。
弱みを一切見せない人は、相手に不信感を向けて心を開いていない状態。
警戒心が知らず知らずのうちに信頼関係すら遠ざけてしまうのです。
諦めたくはない
それでも離さない微かな光を
TELL ME THA WAY
WHAT YOU WANT?
TELL ME THA WAY
WHAT YOU WANT?
出典: サイレントクライ/作詞:ハシバタカナリ 作曲:ハシバタカナリ
ここでも僅かな希望を必死に握りしめています。
どこまで腐ってしまっても、諦めたくはない。
そんな心の声が聞こえるようなフレーズです。