バカ盛り上がりギターソロ、主役は?
MVの中盤2分20秒頃、雫に促されハルキの見せ場、ギターソロが始まります。
しかし!その映像は完全に「けたくま」のアニメーションにジャックされてしまうのです。
主役のハルキは数秒程度しか映りません。
「けたくま」のおふざけを止めることはもはや不可能です。
ギタリストの基本である「表情でギターを弾く」ことを忠実に再現する「けたくま」。
Jimi Hendrixのように前歯をピック代わりに6本の弦を振動させる「けたくま」。
もはやギタリストとしてのソウルまで感じてしまいました。
抑えきれない雫の魅力
ポルカの様々なコスプレ大会を見てファンはどのような感想を抱いたのでしょう?
YouTubeのコメント欄に溢れるのは主に2つ。
新作『有頂天』の楽曲クオリティへの称賛の声。
そしてもっとも溢れるのが雫への萌えコメントです。
スケバン姿でテレキャスターをかきむしる姿。
そしてアメリカンポリスの衣裳で気怠そうにハルキにギターソロを促す姿。
あまりの格好良さに男女問わず憧れを抱いてしまいます。
本人が意図せずとも雫のカリスマ性が溢れ出してしまったのが『DENKOUSEKKA』のMVなのです。
そして悪だくみの犯人は?
最終的に『DENKOUSEKKA』のMVはコラボを通り越してしまいます。
センターを牛耳るのは「けたくま」。
そしてポルカはそのバックバンド...。
撮影が終わりうなだれるポルカの面々。
「こんなはずじゃなかった...」
そんなセリフが聞こえてくるようです。
しかし!MVのラストにすべての種明かしがされます。
中央に写るのは雫の飼い猫でありバンドのアイコンであるビビちゃん。
「けたくま」と仲睦まじい様子がうかがえます。
そしてスタッフクレジットには「シナリオ・雫」の文字が...。
そう、全ては雫の仕組んだ悪だくみの1つだったのです。
ポルカ史上初のコミカル路線、その意図とは?
ロックじゃなくてもいいんだ!
今回ポルカは『DENKOUSEKKA』のMVをどのような意図を持って制作したのでしょう?
その伏線は2018年の『ヒミツ』制作過程から貼られていたことが推察されます。
特に印象的なのが『ヒミツ』プロモーション時の雫の発言です。
とある番組内のインタビュー時の発言です。
ポルカは未だ進化の過程
様々な物議をかもした前述の発言。
そこには日本のロックバンドを新しいステップに引き上げたいという想いが込められているのです。
これはロック、これはロックじゃないという古臭い縛りをぶち壊したい。
そんな姿勢が顕著に表れ出したのが映像作品『秘密』の頃からです。
元々ゲームのシナリオライターでもある雫は映像作品にただならぬ情熱を込めています。
それらをひっくるめた上で前述の発言、及び『有頂天』を聴き直してみましょう。
ロックバンドという縛りを捨てたことで結果的によりロックな作品に仕上がっているのです。
今回『DENKOUSEKKA』で試みた悪だくみもポルカが進化するための重要なステップなのでしょう。
最後に
今回はポルカドットスティングレイの『DENKOUSEKKA』のMVを紹介いたしました。
雫が「けたくまスタンプ」の愛用者であることから実現したコラボレーション。
徐々に「けたくま」ワールドに浸蝕されてゆく痛快すぎる内容は全て雫の悪だくみでした。
2ndアルバムにして問題作『有頂天』をリリースしたポルカ。
今後も進化し続けるポルカドットスティングレイから目が離せません。