炎のさだめ/TETSU(織田哲郎)は伝説のアニソン！主人公の心境を歌った歌詞の意味を解き明かす！

決心したことは熱を持つものですが、その熱を冷ます人がいるのでしょう。

アニメですからヒロインは存在しますが、実はそのヒロインこそギルガメス軍が作り出した素体なのです。

ただし多くの素体は教育を施されており、2年で寿命が尽きるまで戦う兵器となります。

しかしヒロインは教育を受ける前にキリコに出会ったため、キリコを慕い、本来は必要のない愛を持つことになったのです。

そしてヒロインはキリコと行動を共にするのですが、キリコは素体の正体と愛を持ったヒロインの間で揺れ動いていたのかもしれません。

だからこそ、明日を見ることができる今日ぐらいはそっとしておいてほしいのかもしれません。

激しい戦いの日々やヒロインとの葛藤を抱え、いっとき休みたいというキリコの叫びが聞こえてくるかのような歌詞です。

今この時だけ安らぎを得たいという渇望が感じられます。

このハードボイルドな男性の世界観を歌い上げた歌詞は、アニメのファンからも愛されヒットしたようです。

「炎のさだめ」というタイトルはキリコ自身のさだめのことなのでしょうか？

炎と言えば激しく燃え上がる印象です。

いかにも熱血なヒーローに似合う言葉のようにも感じられます。

しかし「装甲騎兵ボトムズ」は、熱血ヒーローが悪をこらしめる物語ではありません。

では主題歌の炎は何を暗示しているのか、アニメの登場人物や物語を見ていきます。

キリコの記憶に残るのは、自分が居た施設が襲撃され火炎放射器で焼かれたことです。

そのとき研究所の人間も町の人々もすべて死亡し、彼一人が生き延びました。

全身の火傷は回復しましたが、キリコはその出来事がトラウマになっているようです。

そう考えると炎は、彼自身の記憶にあるものなのかもしれません。

「炎のさだめ」とは消せない炎の記憶を持つキリコ自身の定めなのでしょうか。

実はアニメの登場人物で炎と関係のある名前を持つ女性が居ます。

それは本編のヒロイン「フィアナ」です。この名前は「Fire」つまり火や炎に由来します。

フィアナは人体を改造して作られた人間兵器であるパーフェクトソルジャーです。

特殊改造された体は、高価な物質を常に浴びなければいけないという欠点もあります。

そしてパーフェクトソルジャーの寿命は2年です。

フィアナは愛するキリコと行動を共にしますが、決して長く一緒にいることはできないのでしょう。

2年で尽きる寿命は「運命」「定め」と考えることができます。

「炎のさだめ」は当時のアニメ主題歌としてヒットし、『装甲騎兵ボトムズ』の視聴率アップにもつながりました。

作曲も『装甲騎兵ボトムズ』の音楽を担当した乾裕樹さんですから、アニメの感情をそのまま歌に見ることができるでしょう。

懐かしい歌を聴きたい、力強いTETSU(織田哲郎)さんの声を聴きたい方はチェックしてみてください。

織田哲郎さんの心に染みる歌詞が気になる方は、こちらの曲もあわせておススメします。

いつまでも変わらぬ深い愛を感じることができる楽曲です。