「あなたが好きなこのラベンダー色の
スカートを今日もはいて来たの」
そう言って端の方を掴んでなびかせている
ひらり ひらり ひらり
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
相変わらずご機嫌な君はこれも理由の1つだったのでしょう。
今日のファッションはあなたが好きな色。
あなたのために選んだ「ラベンダー色」なのでしょう。
身に着ける人を優しく見せるパステルカラーを代表する色ですね。
身のこなしにも柔らかさがプラスされる色です。
相手の好きな色を知っていて堂々とそれを着こなす君。
君と一緒にそのスカートが揺れるのを見ている僕。
好きな色を知っているということから、2人の関係は昨日今日始まった間柄では無いことも分かります。
そしてあなたが好きで自分でも気に入っている色は、たまたま着ている訳ではありません。
「今日も」がそれを表しています。
あなたが好きな色を着ていることで、心もいつもと同じように「ひらり」と軽やかになるのです。
ここでも君の性格や行動にブレはありません。
お気に入りのファッションで風と一緒に踊るように歩いている君。
そんな君を僕は笑って見ているだけなのでしょう。
口にするよりも
君が動くたびに感じていた
甘い香りが僕の胸に沁みるから
今すぐ抱きしめて言いたくなる
理由(わけ)も言わずにただ君に
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
「ラベンダー」は君に似合う色なのでしょう。
風の中で揺れる君を見ている僕は、その色と共にまた君から感じる何かを受け取ったようです。
次に君から感じたものは「香り」。
香水やコロンのような人工的な香りではなく、何か自然に漂ってくるものなのでしょう。
ラベンダーの花の匂いは癒し効果があります。
その色を見ていると花の香りまで漂うマジックを君は使ったのでしょうか。
僕の心の奥底まで君からの愛になって届いたのです。
こんな思いになったのは初めてではありません。
以前にも感じた匂いで君への愛が一層強くなります。
でもまだ風でできたフォルムと、それを纏う君を僕は見ているのです。
言葉にしたいことをうっかり口にしないように、君を正面から見つめます。
言葉にするよりも大事なことが僕にはあるのでしょう。
言葉にする…しない…そのどちらも
心に忠実になると
愛してる ずっと愛してる
どうしようもない愛しさが溢れてくる
「すごく似合うよ」と
代わりに出てきた言葉に
君は笑って
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
君が1番言って欲しい言葉、僕も言いたいことをやっと伝えたのでしょうか。
歌詞を見るとついに君に伝えたように見えるのですが、君に言ったのはこれでした。
今日のファッションに関しての発言です。
でも僕も分かっています。そてはあくまで「代わり」ということを。
僕は君のファッションに対して申し分のない評価を下しました。
そこに僕が言いたくてたまらない一言があることを、君は分かってくれたのでしょうか。
期待はするけれど、言われてしまうと幸せ過ぎて不安にもなるフレーズ。
もし言われたらうれしいけれど、どうリアクションして良いのかも迷ってしまう。
だから君は僕に褒められたことに返事はしていません。
いつもならはしゃいでしまうけれど君はただ「笑う」だけです。
僕が伝えたことに君が返した仕草を、作詞を担当したUruさんはこのように表現しました。
僕に隠れた
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
もしかしたら普通に「好きだよ」といわれた方が平静でいられたのでしょうか。
思いがけない褒め言葉に返す言葉が見つからなかったようです。
そして君は僕に「隠れ」てしまったのです。
受け止めきれないほどの愛を感じている君。
本当なら僕の胸に飛び込んで顔を埋めたかったかもしれません。
それをしないで、言葉も返さないで、僕の背中に回って顔を隠してしまったのです。
うれし涙を見られたくないからというのもあるでしょう。
君を感じながら僕は心の中で君との未来を思い描いています。
その先を見ているから
はにかんだ口元もふてくされた横顔も
子どものようにケタケタ笑うその声も
ここで見ていたいから
君が君でいられるように僕が守るよ
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
僕は普段の君が好きなのです。
意識することなく日常で見せる君の仕草もクセもすべてが好きなのでしょう。
声を出して笑っているのなら君は幸せなはず。
そんな君でこのあともいて欲しいと僕は願っています。
君らしく毎日を送るために僕ができるのは君を「守る」こと。
この一言の中には君の全てを包み込む大きな愛があるのでしょう。
そして君に愛を伝えるために伝えた言葉はこれでした。
またここに来ようか
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
今2人がいる場所は、2人のお気に入りなのでしょう。
2人並んで夕陽を見ることができるベンチのある場所。
「また2人でこの場所に来たいね」とサラッと伝えたのです。
これには「必ず連れて来るから」という思いも隠されているでしょう。
今日だけではなく、君との未来も僕は見ていました。