不思議なことは何もない 緩やかなことがない 才能に恵まれた
砂漠の砂原に水を撒く 数滴目に芽が出る そんな種さえあれば
少年漫画のヒーロー 無論勇者にもあるだろう
秘密の暗号とかさ それに相応しいとか
出典: 晴天前夜/作詞:はりー 作曲:はりー
人と違うことをするのは認められるのに時間がかかります。
中には幼いころから結果を出して認められる人もいるでしょう。
しかし夢を持っている人全員がその夢を叶えられるわけではありません。
運の巡り合わせもあるでしょう。
歌詞1、2行目では努力は必ず報われるようになれば、という願いが込められているように思えます。
そしてそんな努力はどこかの物語やゲームの主人公でも同じではないでしょうか。
今は物語の主人公がAだとしても、選択1つ変われば主人公はBだったのかもしれません。
結局のところ努力をした上で運も味方にした人の願いが叶う。
というのが現状です。
そして主人公はそんな現状ではなく、努力をした人は必ず報われるような世界にしたい。
そう考えているようです。
現状の限界
僕らが望んだ上に 晴天があるのならば
分厚い雲が淀んだ 「今」の救いにはなるか
命がけでしたメーデー 届けようもないメッセージ
流星だけに願った過去の 未来を取り戻せるなら
出典: 晴天前夜/作詞:はりー 作曲:はりー
努力というのは長い間報われないと、その道や目標を諦めてしまいます。
自分には向いていなかったのだと。
しかしその挫折の向こうに成功があったのだとしたら、「諦める」というのはもったいないことです。
後少し努力を続ければ報われるかもしれない。
そんな思いを持ち続けるのが苦しい時期には大切なのかもしれません。
それでも全てをかなぐり捨てて努力に時間や気力を捧げるのは難しいこと。
努力や目指しているものによっては上記で解釈したように白い目で見られることもあるかもしれません。
そんな周りの圧力によって目標を諦めたり、自分自身の闘いで負けてしまったり。
色々な理由で努力を止めてしまう人はたくさんいます。
自問自答
ずっとずっと僕は 僕と話してたんだ
あなたという人 僕の中にもひとり居て
押し付けられて それを我慢ばかりして
出典: 晴天前夜/作詞:はりー 作曲:はりー
努力をしてもなかなか報われない時、もう諦めてしまおうという考えは必ず出てきます。
諦めてしまったら気持ちが軽くなるでしょう。
時間や体力に余裕ができるので、周りの話や行動にも合わせやすくなります。
じゃあもう諦めてしまえばいいじゃないか、そっちの方が楽そうだ。
そんな気持ちもフツフツと出てくることもあります。
しかし歌詞1、2行目からそんな気持ちを必死で止める自分も存在している様子。
必死で止めている自分は過去に小さな犠牲となった「あの子」に似ているようです。
真っすぐに自分の目標に向かってひたむきに努力している。
そんな姿が主人公が選択で犠牲にしてしまったと悔やんでいた理由の1つかもしれません。
諦めないで
そうだ せめて不安を これ以上傷つけないように
希望のない未来をひけらかして 思い出を捨てないように
限界まで息を吸うから 吐くことだけを止めないで
「もう少し大丈夫」って乗り切ろうよ だからまだ
僕らが望んだ上に 晴天があるのならば
分厚い雲 過ぎ去った空を いつか見たいんだ
出典: 晴天前夜/作詞:はりー 作曲:はりー
周りと合わせたり、努力は報われなかったりと良いことが少ない現実。
たまに嫌気がさしてくることもあるでしょう。
それでも自分が今までやってきたことが無駄にならないように。
全部をバッサリ捨てるのではなくて、できることは継続していけば新しい変化が見えてきます。
辛いことの先はいずれ自分にとって良いことが待っていることを信じて進む。
そんな力強い意志が歌詞4~6行目で感じ取ることができます。
自分が思う道を進む
この目に焼き付ける
誰にも言えないような 運命に立ち向かおうぜ
僕らが望んだ僕らの先に それはあるだろう けれど
誰もが欲しがるような 世界中に誇れるような
ひとりひとつの自由には まだ 名前すらないんだ
出典: 晴天前夜/作詞:はりー 作曲:はりー
周りからすると実現不可能な夢や目標なのかもしれません。
それでも自分がその目標にたどり着きたいと思っているのなら。
思っているかぎり前に進んでも間違いはないでしょう。
集団になれば流されて行動してしまいがちですが、個人で見ればみんなどこかしらに個性があります。
個性があるかぎり、全く一緒の人間なんていません。
みんな自分と折り合いをつけて集団に溶け込んでいるのです。
そして大体の人が集団による閉塞感を感じているのかもしれません。
もっと自分に素直になりたい。
人それぞれ「自由」の定義は違うでしょう。
その違いを歌詞の最後の行で表しているように考えられます。
頑張ろうと思える歌詞
「晴天前夜」は決して聴いている人を励まそうとしている歌詞ではありません。
どちらかというと頑張っても報われないような気持ちを歌っている印象があります。
しかし、メロディやウォルピスカーターさんの歌声でただ同情を誘うような曲で終わりませんでした。
辛い中でも力強い歌声で、それでもどうにか現状を打破しようとする希望が感じられます。