欅坂の5年間が培ってきた「スタイリッシュ&クール」

櫻坂46【Nobody's fault】歌詞の意味解説!どう生きれば強くなる?信念を持つ決心を紐解くの画像

スタイリッシュでクールなイメージと、メッセージ性が強く大きな共感を呼ぶ歌詞

そんな強烈な個性によって同じ女性から支持されている女性アイドルグループが欅坂46です。

2020年、そんな欅坂46の不動のセンターと言われていた平手友梨奈さんが脱退することになりました。

欅坂46はグループとしてのあり方そのものを問われることになったのです。

そして今、新しい旗を!

「もう一度、新しい坂を駆け上がろう」――これが、再始動のキャッチフレーズです。

欅坂46」は活動を休止し、「櫻坂46」と改名、新体制によって活動を開始することになりました。

グループとしての基本形は変えることなく、新たな名前を持つ、新しいグループです。

5年間の活動を通じて培われてきた「スタイリッシュ・クール」を継承しつつ、新しいグループとなったのです。

それこそが、新しい時代にふさわしいグループに脱皮すべく提示された答えです。

そして2020年12月9日、満を持して櫻坂46のファーストシングル『Nobody’s fault』は発売されました。

CDのみの通常盤と、Blu-ray付きの初回仕様限定盤(TYPE-A~D)、計5種類のバージョンが発売されました。

トータルセールスは発売週40万枚超えの大ヒットでした。櫻坂46は鮮烈なスタートを飾ることに成功したのです。

挫折。そして再起を描く壮大な物語が描くのは?

『Nobody’s fault』の歌詞集団の中での個人の孤独をテーマとして描かれています。

皆さんもご存じの通り、これは欅坂時代の代表曲でもしばしば取り上げられていますね。

ですが今回はそれだけではなく、歌詞ダブルミーニングになっているのではないかと思われます。

隠されたもうひとつのメッセージ、それは櫻坂46の軌跡やこれからのあり方についてのビジョンです。

壮大なメッセージが込められた歌詞を辿って、ちょっと考えてみましょう。

そこにあるのはただ絶望

櫻坂46【Nobody's fault】歌詞の意味解説!どう生きれば強くなる?信念を持つ決心を紐解くの画像

この世界を変えようなんて
自惚れてんじゃねえよ
知らぬ間に汚れちまった空は
宇宙が見えない Blue

出典: Nobody's fault/歌詞:秋元康 作曲:デレク・ターナー

歌詞の冒頭は、挫折と無力感を噛みしめるようなものとなっています。

「世界の中で自分の力などわずかなもの。思い知らされて天を仰いでも薄汚れた空に見えるのは絶望だけ」

そんな重苦しさに囚われたとき、人は誰しも心を閉ざしてしまいます。

歌詞の冒頭は、挫折と無力感を噛みしめるようなものとなっています。

「世界の中で自分の力などわずかなもの。思い知らされて天を仰いでも薄汚れた空に見えるのは絶望だけ」

自分の存在があまりに小さいことを思い知らされ、閉塞感囚われたとき、人は心を閉ざしてしまいます。

誰もが経験したことがあるはずの挫折は聴き手の方たちに強く訴えかける言葉です。

またそれと共に、欅坂46が活動を停止せざるを得なかった状況も彷彿とさせるフレーズです。

ブレイクスルーのきっかけとは?

自分が吐いた息と嘘で
締め切った窓は曇ってるぜ
心の空気を入れ替えろ!
それでも夢を見たいなら

出典: Nobody's fault/歌詞:秋元康 作曲:デレク・ターナー

では、そういう挫折はいったい誰のせいなのでしょう?

誰のせいでもありません。これまで自分自身が歩んできた生き方のせいなのです。

そのことに気づき自分自身の心を変えて行くことができれば、未来は拓けます。

閉ざされた世界をブレイクスルーして、挫折から立ち直るきっかけになるのです。

歌詞はそれを教えてくれます。そう、欅坂が櫻坂としての再出発を決定したのと同じように。

「孤」であることが「個」の確立

No! No! No! 他人(ひと)のせいにするな
鏡に映ったおまえは誰だ?
勝手に絶望してるのは
信念がないからだってもう気づけ!
No! No! No! 誰かのせいにしても
一つが残る椅子取りゲーム
それならいっそ 孤独を選びな!
No! No! No! Nobody’s fault

出典: Nobody's fault/歌詞:秋元康 作曲:デレク・ターナー

群れて慣れ合っても、結局は互いに他人に責任転嫁し合うことにしかなりません。

それで絶望するぐらいならいっそ、孤独を貫くことによって自分自身の「個」を確立すべきなのです。

集団の中で孤独な「個人」のあり方について。

欅坂時代の代表曲『サイレントマジョリティ』や『黒い羊』でも取り上げられていたテーマです。

そういう面から見ても、グループを象徴するテーマだと思っていいでしょう。

この曲の歌詞はそれを更に強く、明確に訴える、たいへん強いメッセージになっています。