音楽は感動から生まれるもの

音楽というのは大抵は何かからインスピレーションを受けて生まれてくるもの。

要は人が何かに感動して、その感動を音で表したものが世の中に溢れる音楽の大半だと言えます。

タイアップというのはその最たる例で、楽曲の元になった作品を知ることでさらにその曲の奥深さが見えて来たりもしますね。

自分の好きなアーティストがその作品をどういった視点で見ていたのか。

そのアーティストの感性に想いを馳せながら作品に触れることもまた、タイアップの醍醐味です。

そしてタイアップをきっかけにブレイクするアーティストも多くいます。

これは単に宣伝効果があるという理由だけではなく、その楽曲が優れていたからです。

ただその楽曲が優れたものになったのは、作品に対する感動が引き金になっていたという事実があります。

改めて考えてみるとタイアップとは本当に興味深いものですね。

ROCK'A'TRENCHを一気に押し上げた1曲「My SunShine」

ROCK'A'TRENCH【My SunShine】歌詞を解説!あなたのそばで輝く…太陽のような歌の画像

そう、今回紹介するのもバンドの知名度を一気に押し上げたタイアップ曲。

2009年3月4日にリリースされたROCK'A'TRENCHの6thシングル「My SunShine」です。

この曲は当時放送されたドラマ「メイちゃんの執事」の主題歌として書き下ろされました。

この曲の成り立ちを思うと、本当に楽曲の仕上がりが素晴らしくて感動させられるんです。

ドラマの主人公の人間性からインスピレーションを得た

ROCK'A'TRENCH【My SunShine】歌詞を解説!あなたのそばで輝く…太陽のような歌の画像

なんでもボーカル、ギターの山森は、主人公のメイちゃんの明るくて強い、でも切ない部分も隠し持っているという人間性からインスピレーションを得て制作にあたったとのこと。

メイちゃんは一体どんな女の子なのでしょう。

東雲メイは四国の香川県の田舎で暮らす、ごく普通の中学2年生だったが、交通事故により讃岐うどん屋だった両親を亡くす。両親の葬式の日、本家から迎えに来た執事の柴田理人から、父親が実は大富豪「本郷家」の長男にして本郷グループ全社の後継者であること、父親の死により自分が正式な後継者であることを知る。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/メイちゃんの執事

原作では中学生に設定されていた主人公ですが、ドラマ版では高校生として描かれている変更点があります。

高校生の主人公がある日突然両親を亡くすという時点で衝撃的ですが、そこに平凡な家系の生まれだと思っていた自分が大富豪の後継者だったことが拍車を掛けるのです。

自分は何もしていないのに、こんな運命に翻弄されては高校生でなくてもどうにかなってしまいそうですね。

しかしこの主人公はそんな運命に立ち向かって行きます。

そう、山森は彼女のイメージを「明るくて強い、でも切ない部分を隠し持っている」と言っていました。

それはやり切れない状況に置かれても、明るく強く振る舞う彼女を表した言葉だったのですね。

楽曲の中からも是非、この主人公メイちゃんの人となりを感じてみてください。

まさに「明るくて強い、だけど切ない部分を隠し持っている」という言葉をそのまま表したような楽曲。

疾走感溢れるロックサウンドに乗せて主人公のキャラクターが浮かび上がるように描かれていました。

そうなると、きっと歌詞の中にも彼女のことを歌った内容が記されているのでしょうね。

ここからはこの曲の歌詞を、順を追って読み解いていくことにします!

いつもそばで見守っている彼

会いたくて 会いたくて 星の数の夜を超えて
いつまでも いつまでも 君はきっと僕のヒカリ

出典: My SunShine/作詞:オータケハヤト、山森大輔 & jam 作曲:オータケハヤト

「メイちゃんの執事」というドラマのタイトルの通り、大富豪の後継者となったメイちゃんには執事がいるのです。

この曲はきっと、いつもそばで支える執事から見た彼女を歌ったもの。

冒頭のこの部分からももうすでに太陽のように明るいその人柄が伝わってきますね。

執事という立場で仕えるにしても、彼女に元気付けられるようなことが多かったのではないでしょうか。

そばにいるけど想いを伝えることはできない

君のそばにいる
風の朝も 凍りそうな月夜も
そうさ 不器用な僕に出来る事

出典: My SunShine/作詞:オータケハヤト、山森大輔 & jam 作曲:オータケハヤト

ドラマの中では、恋心を抱きながらも執事という立場上彼女に想いを伝えられないという描写があります。

そのことからここで、自分にできることはそばにいることだけだと歌われているのでしょう。