対になる曲『あの子が横に座る』
先ほど、「アルバム全体で一つの大きな物語」とご紹介したアルバム『Ctrl+z』。
その中の4曲目に収録されている『あの子が横に座る』という曲は、実は『Bathroom』と対になっています。
『あの子が横に座る』のMVには、『Bathroom』のMVに出演した同じ女性が出てきています。
彼と二人でじゃれあうシーンなどが、『Bathroom』とは違った角度から撮られています。
『Bathroom』が女性目線なら、『あの子が横に座る』は男性目線で書かれた歌と言えます。
彼女がこう思っていた時、彼はこう思っていた…という見方をすると、ちょっと考えさせられる部分もあります。
さらに『あの子が横に座る』と『Bathroom』、ここにも対比の構造が見えますね。
この2曲をセットで聞くことで、より深く「切なさ」を感じられそうです。
ユアネスの世界観が生きる
出会って、そして別れてしまう、という一つの出来事を、二つの視点から描く。
どちらか一方だけでは完結しない「別れの切なさ」を表現するのに、ユアネスの世界観はとてもマッチしています。
男女の別れは、ありふれたものかもしれません。
古今東西、多くの表現者が扱ってきたテーマでもあります。
食傷気味のテーマであるはずが、ユアネスの世界観を通すとこんなにも共感でき胸を打つ曲になるのです。
それは、バンド「ユアネス」が持つ確かな表現力の賜物、と言えるでしょう。
おわりに
ボーカルのほかにもギターを担当する黒川侑司はSNSで自身の弾き語り動画を配信しています。
リツイートで知名度を上げていることが、バンド「ユアネス」の人気を後押ししているのです。
芯のある低音も、澄んだ高音も、ちょっと甘くて歌声に「色」があるボーカルの黒川侑司。
音楽好きな親が聞いていた歌謡曲が自身の音楽のルーツでもあるそうです。
そんな彼の弾き語り動画では、昭和の名曲をカバーしているのも少なくありません。
歌謡曲の「聞かせる」歌は、黒川侑司の声にもぴったり。
黒川侑司が動画でカバーしている昭和の名曲をご紹介した記事があります。
どれもじっくり聞きたい、素晴らしい歌です。
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SNSによる新たな売り出し方
インディーズ時代にライブハウスでファンを増やし、そしてメジャーデビュー!
という従来の方法に加え、これからはSNSを上手に活用して知名度アップを狙う方法がとられていくでしょう。
その草分け的存在と言ってもいい「ユアネス」。
今後とも注目していきたいと思います。
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