曲名の意味
Throw ya fist in the air now, Come On
Throw ya fist in the air
出典: THROW YA FIST/作詞:TSUGUMI 作曲:Ava1anche・TOMMSE
この曲は冒頭から上記のような歌詞で始まります。
これは「天に拳を掲げろ」といった意味。
イントロは半音がつくる不穏な響きと、リズムを強調したシンセサイザー、それに警告を発するようなサイレン音が加わります。
それらに煽られながら、抑圧されたものが一挙に解放されるかのごとく、最初の歌詞が歌われるのです。
ちなみに、この部分はヴォーカル以外のメンバーを含む、16名全員で歌われているそう。
どれだけ伝えたい言葉なのかということが見て取れますね。
全員が拳を振り上げながら高らかに吠えるMVに、はじめから圧倒されること必至です。
歌詞を深読みしよう
リリックから伝わるメッセージはいたってシンプルで「決して立ち止まらずに進み続ける」こと。
この楽曲は、300秒でそれだけを言い続けているといっても過言ではないでしょう。
ただし『THROW YA FIST』の歌詞の秀逸なところは、同じ意味の言葉を様々な言い回しで表現している点です。
しかも、内容としては繰り返しでありながら、音楽が停滞していないのです。
これは先ほども述べた言語の使い分けだけでなく、言葉の組み合わせをよく考えられているからこそ、なせる業なのだと思います。
シンプルだからこそ、深い
情報過多になりがちな現在の音楽シーンにおいて、これだけシンプルに何かを訴え続けるということの意味。
聴き手に大切な原点のようなものを思い出させてくれる、そんな気持ちにさせられます。
現代社会へのアンチテーゼとまでいうと少し大げさですが、シンプルだけど深い…そんな風に歌詞を解釈していけば、書き手の確固たるメッセージが楽曲から伝わってくる気がしませんか。
歌詞とMVも、実はリンクしている
勘のいいあなたは、曲調だけではなく、歌詞も映像と関連しているのではないか?と思ったことでしょう。
その通りだと思っています。
まず、なぜ場面を絞り、情報量を減らしたのか…もうおわかりですね。
伝えるべきメッセージがシンプルだからに他なりません。
「決して立ち止まらずに進み続けること」だけを発信するために、あえて映像も少ないパーツで簡素に構成しているはずです。
また、途中に挿入されるスローな場面について先ほどふれました。
そこでは今まで登場することのなかった「岩肌のあらわになった崖」が背景として用いられています。
そして、16人全員が歩みをともにしながら同じ目的に向かって進んでいく様子が描かれます。
つまり、MVも歌詞と同じスタンスをもって作られているのではないでしょうか。
すなわち、見せ方を変えながら同じことを伝え続けているのだと。
大切なひとつのことをあらゆる視点から、こちらへ提示しているのだと思うのです。
まとめ
全国ツアーの表題曲とあって、意気込み十分!といった熱気の感じられる「THROW YA FIST」。
MVがクールに仕上がっているがゆえに、隠された強い意志が逆に強調されているような印象を受けます。
今回の記事では、MVから読み取ったいくつかの象徴的なもの、そこから伝わってくるメッセージ性について考えました。
また、歌詞の内容が非常にシンプルであることに注目し、映像の構成との関連性についても言及してきました。
この楽曲、確かにメリハリの効いたダンスや、多彩なヴォーカル、そして楽曲そのものに浸るのも一興です。
しかし、たとえば楽曲とダンスのリンク、MVと歌詞のリンク…。
様々な要素を点ではなく線で見てみることで、ビジュアルだけでは見えてこなかった世界が広がるはず。
ところで「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」といえば。
『THROW YA FIST』を含む2ndアルバム「THE RIOT」が、2019年10月30日に発売!
非常にタイムリーなタイミングでのご紹介となりました。
ちなみに、2018年9月12日に発売の1stアルバム「THE RAMPAGE」についてはぜひ、こちらを参考に!
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本記事をお読みいただいて、少しでも『THROW YA FIST』の世界観を深く楽しめるようになっていただければ幸いです。
それでは、またお目にかかりましょう!
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