「Feel your breeze」(フィール ユア ブリーズ)とは
2002年6月12日に発売されたV6の21枚目のシングルです。
作詞は広告プランナーを経て作詞家となった村野直球(むらのちょっきゅう)、作曲はシンガーソングライターの宮崎歩(みやざきあゆみ)、編曲はギターリストの鈴木健治(すずきけんじ)。
「Feel your breeze」とは直訳すると「あなたの風を感じる」。
タイトル通りの爽やかなポップチューンで、歌詞の中にもあるように、想像していた未来に向かって、いまここから歩いて行こう、とやさしく語りかけてくる曲です。
「ごくせん」第1シリーズの主題歌として採用
この曲は、森本梢子(もりもと こずえこ)の代表作「ごくせん」をテレビドラマ化した同名の学園ドラマの主題歌として採用されました。
「ごくせん」は3シリーズ放映されており、「Feel your breeze」が主題歌として採用されたのは第1シリーズです。この作品には若かりし頃の松本潤(まつもとじゅん)や仲間由紀恵(なかまゆきえ)が出演しています。
3シリーズ以外にも2本の単発ドラマ「ごくせんスペシャル」が放映されました。
さらには「ごくせん THE MOVIE」として、テレビドラマ「ごくせん」の劇場版、ドラマ第3シリーズの事実上の最終回、7年間に及ぶシリーズの集大成にして完結編としての映画が公開されていました。
大ヒットした「ごくせん」第1シリーズ
第1シリーズの放映は、2002年4月17日から7月3日まで。
当初全11話の予定だったのですが、放送開始後の人気の高さから1話分が延長され全12話での放映となりました。
平均視聴率は当時としては出色の17.4%、第2位の記録となっています。
仲間由紀恵など豪華スターが出演
このドラマで主人公 山口 久美子・通称ヤンクミという数学教師役を務めたのが仲間由紀恵。
そしてその受け持ちクラス白金学院高校3年D組の生徒、クラスのリーダー的存在でクールで頭脳明晰、学業成績も非常に優秀でスポーツ万能な美少年・沢田慎(さわだしん)役には松本潤、
血の気が多い金髪であまり裕福ではないが母親と2人仲良く暮らしているツッパリの内山春彦(うちやまはるひこ)・通称うっちー役には小栗旬(おぐりしゅん)、
さらに大石雄輔(おおいしゆうすけ)役には上地雄輔(かみじゆうすけ)、野田猛役に成宮寛貴(なりみやひろき)など、今をときめくスター陣が勢ぞろいとなっています。
ドラマには嵐の松潤なのに、主題歌がV6なのはなぜ?
V6と嵐の間での交換条件があった?
それは、「ごくせん」からさかのぼること数ヵ月前、「木更津キャッツアイ」というテレビドラマにおいてV6の岡田准一(おかだじゅんいち)が田渕公平(たぶちこうへい)・通称ぶっさん、木更津第二高校野球部元キャプテンで正捕手役を務めたことと関係しています。
「木更津キャッツアイ」は、TBS系列の金曜ドラマで2002年1月18日から3月15日まで放映、脚本は宮藤官九郎(くどう かんくろう)でした。
このドラマにおいては「ごくせん」とは逆にV6の岡田准一主演のドラマであるにもかかわらず、嵐の「a Day in Our Life」が主題歌として採用されていたのです。
嵐のレーベル移籍に伴う「大人の理由」が
「a Day in Our Life」(ア デイ イン アワ ライフ)は、2002年2月6日に発売された嵐の7枚目のシングル。
この作品から嵐は所属レーベルをポニーキャニオンから、ジャニーズ事務所内の J Stormに移籍していました。
この時も「ごくせん」と同様に主演と主題歌にずれが生じているのですが、それは当時、移籍したばかりの嵐のプロモーションにどうしてもタイアップが必要、ということで採用された大人の理由がありました。
その時の借りを返す形で、嵐主演のドラマにV6の主題歌が採用された、というのがどうやら真相のようです。
ドラマに使用されたのは別バージョン
V6のシングルはドラマの中で用いられているものとは違うバージョンとなっています。
ドラマの主題歌として使用されているバージョンは、2002年7月31日に発売されたV6の7枚目のアルバム『seVen』の初回限定盤ボーナストラック「Feel your breeze」 (G・S・N version)として収録されています。
こちらの編曲は大久保薫(おおくぼかおる)、家原正樹(いえはらまさき)が担当しています。