【今日もいい天気feat. Rover/横浜流星】GReeeeNプロデューサー下でデビュー！楽曲解説

そうは言っても、日々は続いていきます。

大事な人を失ったからといって、時間をそこで止めることはできません。

残された自分は、嫌でも前へと進まなければならないのです。

そうして無理やりにでも進んでいく中で、それでも時おり思い出し、その人の姿を探してしまう。

つらい別れを経験したことがある人なら、共感できる歌詞なのではないでしょうか。

1番のサビでは「ちゃんと言えばよかった」と歌われていました。

それが2番では、「今度はちゃんと言うね」と少し前向きな言葉に置き換わっています。

ただ、それでも主人公は「二度と会えない」ということを受け入れられてはいないのかもしれません。

よく晴れた空を見上げ、涙を流しながら大切な人のことを想い続ける、切ない情景が描かれています。

「来年の3月に引っ越す」など、時期を知ることができる別れも、ないわけではありません。

でも、大切な人との別れは往々にして突然訪れるものです。

準備のための期間が用意されていない別れは、受け入れるまでに時間がかかるもの。

「こうしていればよかった」「あれを伝えればよかった」と、後悔ばかりが起こるのも無理はありません。

それでも真っ青な空に向けて、メッセージを送り続ける主人公。

「もう一度だけ会いたい」と歌いながらも、きっとそれは当分の間叶わないと分かっているのでしょう。

だから、彼が続けた言葉は「時は戻らないから」。

大切な人と過ごした、二度と戻らない日々に想いを馳せていること自体は変わりません。

けれど違うのは、ただ見ていた情景を思い出すだけではなく、そのときの表情を思い出せたということ。

一緒にいたときの笑顔は、会えなくなってからも大切な宝物として残っています。

その笑顔と思い出を胸に、主人公は少しずつ前へ進んでいけることでしょう。

横浜流星のソロデビュー曲「今日もいい天気 feat. Rover」をご紹介しました。

横浜の伸びやかな歌声と、それを支えるRoverの優しい歌声が印象的な今作。

モチーフは「別れ」と悲しいものではありますが、その悲しみを包み込むような温かな曲調も魅力的です。

これから横浜がアーティストとしてどんな曲を歌っていくのか、楽しみでなりません。

Roverが所属するベリーグッドマンにも良い曲がたくさんあるので、ぜひ聴いてみてくださいね。