左手で描くとは、正確に綺麗に描けていないことを指しているようです。
世間の常識は自分には当てはまらないのです。
自分のことを誰よりも理解しているからこその言葉です。
自分にはマッチしないラブソングを聴いて何を感じるのでしょう。
悲しみ、寂しさ、悔しさや怒りでしょうか。
もっと別の感情なのかもしれません。
使い道のないくちづけ 憐みを欲しいままに
スパンコールの瘡蓋で身を守る
愛されないくらいなんだ
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
悲しくも、後ろ向きな表現です。
まるで生涯口づけをしないで死んでいくかのよう。
使い道のないとは、誰からも愛されないと悟っているようです。
瘡蓋がスパンコールというのも、ギラギラにリンクします。
本当は愛されたいのに、愛されない嘆きが響きます。
ギラギラ輝いて私は夜を呑み
Rap-tap-tap-tap
目に染みるは1mgの花火
Drag on, Drag on
なんてファニー この世はビザール
ギラ ギラギラ ギラ
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
自分なんてと殻に閉じこもるのではなく、ギラギラと輝きます。
そして怖がるのではなく、逆に夜を征服しようとする意志があります。
花火が目に染みるとはなぜでしょうか。
火花が散っているようです。
ファニーは可笑しく、ビザールは奇妙にという意味です。
自分ではなく、あくまでこの世を皮肉っています。
カッコイイです。
Unknown お釈迦様も存ぜぬうちに
もう健やかに狂っていたみたい
それは世界の方かそれとも私の方ですか?
共生は端からムリでしょう
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
冒頭では神様が出てきましたが、今度はお釈迦様です。
どちらも神々しい存在ですが、やはり自分は見限られていると嘆きます。
健やかに狂うという表現も深いです。
両極な言葉の対比が、主人公の気持ちの混沌を表しています。
とにもかくにも、世界と自分は違っている。
どちらが狂っているのかはわかりません。
最初から共生を諦めています。
なかなか達観した考えです。
世間を皮肉っても愛がある
マガイモノこそかなしけれ 無我夢中疾る疾る
強い酸性雨が洗い流す前に
蛍光色の痣抱いて
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
マガイモノという言葉は仲間はずれな意味合いも含みます。
自分だけがこの世で浮いていて、違うのだと何度も繰り返します。
マイノリティであることは壁も多いですが、逆に個性が輝くものです。
そして1番の歌詞のスパンコールの対比で、痣を蛍光色と表現しています。
日本語を上手く利用しています。
どんな自分でも生き抜くしかないのです。
メラメラ火を噴いて私は夜の狼
Rap-tap-tap-tap
そこで見てろこの乱舞
強くおなり あなたなりのメイクアップで
Flap up, Flap up
不意に不安に
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
ここから快進撃が始まります。
世間から受け入れられないのなら、自分が世界を変えていくのです。
夜の狼とは強さを表現しています。
あなたなりのメイクアップに込められた気持ちは、自分の美しさを信じている証です。
誰かに流されず、自分らしさを大事にしたいという気持ちが表れています。
孤独はガソリン 卑屈な町を行く
目を閉じて もういいかい もういいかい
もしも神様が左利きならどんなに幸せか知れない
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
孤独こそが原動力になっています。
反骨精神にも似た強い気持ちこそ、大きな力を生むものです。
そんな経験をした方もいるのではないでしょうか。
その強さは、最終的に美しさになります。
主人公が街を闊歩する姿が目に浮かびます。
自分が出来損ないのように感じているからこその表現です。
神様が左利きだったら、本当に幸せだったのでしょうか。
何をもって幸せなのかも、幸せの定義を考えさせられます。
ギラ ギラギラ ギラ ギラギラ
Give love 花は満ちて(ギラギラ)
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
ここでギラギラが最高潮になります。
冒頭では愛を感じることができないと諦めていましたが、世界を変えて愛を得ます。
そう、花が咲きほこるように。
ありのまんまじゃいられない 誰も彼も
なんて素晴らしき世界だ!
ギラついていこう
出典: ギラギラ/作詞:てにをは 作曲:てにをは
自分だけでなく、みんなありのままではいられません。
その世界で、自分を自分らしく自信を持ち生きて行きます。
自分が変えた世界を素晴らしいと表現しています。
冒頭で出てくる素晴らしい世界とは異なる素晴らしさです。
前向きで明るささえ感じます。
主人公の芯の強さが最後には美に変わるのです。
一緒にこの世界を変えていこうと言い聞かせているようです。