TeddyLoid【Winners feat. Reol & Giga】歌詞＆MV解説！いざ勝ち組に

ボカロという手法を使い、動画サイトを活動の場に選ぶこと。

一見すると非常に閉じられた世界ですがネットを媒介することで視座が広がる可能性があります。

Reolは日本人であることの特異性と魅力に気付いたのではないでしょうか。

日本人だからこそ得られる表現がある。

それこそが”あたしの要（かなめ）”です。

輸入音楽であるEDMやラップという手法を取るからこそReolは自覚的に日本語の響きにこだわります。

肌の色も母国語も死ぬまで変わらない。

それならは日本人であることの強みを活かした表現で広い世界に出ていきたい。

その瞬間に自分に勝つことができるのです。

ボカロシーンからメジャーの世界へ行くことでREOLの環境は変化します。

日本のメジャーシーンはある種一番閉じられた世界です。

市場規模の小さい中でのパイの取り合い。

それでも何とか生きて行ける状況は世界的な潮流からのガラパゴス化を意味します。

韓国の映画・音楽・アートがUSシーンを席巻できる理由はそうしないと生き残れない状況だからです。

その事に今回のコラボでより自覚的になったのでしょう。

はいはい、不健康なシーンのお小言は無用。

身体を張って示すから聞いておきなよ。

攻撃的なリリックが続くのはそのためなのでしょう。

しかし時は無常です。

TeddyLoidとの共闘は楽曲の完成と共に終わりを告げます。

それも摂理。

まるで諸行無常を受け入れただ”今”を生きる意志を自らに確認しているようです。

全体を通して「負け犬から勝者へのプロセス」を描いた「Winners feat. Reol & Giga」。

その過程には当然苦悩や葛藤も描かれます。

前述した「No title」でReolは大人へと変わりゆく自我の葛藤を表現。

この曲でも逃避への願望を描いた詞が登場します。

「もうやめてしまうかな」

「遠くへ行っちゃおうか」

しかし思いとどまります。

なぜなら彼女は”この瞬間”を生きているから。

この一瞬が最後の瞬間だったらどんなことをしたい？

Reolは「SILENT PLANET」への参加を前に決意しています。

ちゃんみなにもDAOKOにも負けない。

私は悔いを残したくない。最後に勝つのは私だから。

長期に渡る「SILENT PLANET」シリーズはここで一旦幕を引きます。

TeddyLoidはアメリカを中心に世界各国でDJを行いさらなるプロジェクトを模索するのでしょう。

「Game Changers with 中田ヤスタカ (CAPSULE)」

「To The End feat. アイナ・ジ・エンド (BiSH)」

「ME!ME!ME!  feat. DAOKO」

「Forever Love (VIP Mix)」

これら「SILENT PLANET」で生まれた楽曲はTeddyLoidのDJセットに欠かせないものになっています。

「Winners feat. Reol & Giga」はこのラインナップに並び世界中で観客を沸かせるのでしょう。

その時が真に勝利を勝ち取った瞬間です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

「SILENT PLANET」シリーズでTeddyLoidは様々な歌姫とのコラボを行っています。

OTOKAKE内より関連するおすすめ記事を最後に紹介させていただきます。

「SILENT PLANET:RELOADED」の最後を飾るのは新世代のラッパーちゃんみなです。

高校生ラップ選手権からスターダムへ上ったちゃんみなはTeddyLoidとどのような邂逅をしたのでしょう。

下の記事をぜひご覧ください。