「美しい名前」ってどんな曲?

「美しい名前」THE BACK HORNの歌詞の切ない意味とは。火をモチーフにしたPVも話題に!の画像

THE BACK HORNって!?

「美しい名前」THE BACK HORNの歌詞の切ない意味とは。火をモチーフにしたPVも話題に!の画像

1998年に結成され、2001年にはメジャーデビュー。
メンバーは山田将司(やまだ まさし・ボーカル)、菅波栄純(すがなみ えいじゅん・ギター)、岡峰光舟(おかみね こうしゅう・ベース)、松田晋二(まつだ しんじ・ドラム)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/THE_BACK_HORN

THE BACK HORNは4人組のロックバンド

「バクホン」と略されており、「聴く人の心を震わせる音楽を届ける」という信念のもとに活動しています。

男臭いイメージのバクホンですが独特の歌詞の世界とパワフルなサウンドが特徴なバンド

宇多田ヒカルの共同でプロデュースした曲「あなたが待ってる」でバクホンを知った方も多いのではないでしょうか?

「美しい名前」

「美しい名前」はバクホンの15枚目のシングルで2007年3月21日発売されました。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%84%E5%90%8D%E5%89%8D

曲調はオルタナティヴロックのフォーマットで制作されています。

オルタナティヴロックのフォーマットとは、サビでギターが爆発する様式で、Aメロとサビの対比が美しい曲です。

この曲が制作されたきっかけはギターの菅波栄純に起こったエピソードです。

菅波の友人が亡くなってしまい、その時に感じた気持ちから、この「美しい名前」が誕生しました。

友人が倒れたと聞いて病院に菅波は駆けつけました。すると友人は意識不明の重体。

友人の母親は何度も何度も何度も息子(友人)の名前を諦めないで呼び続けていました。その時、菅波は母親の諦めない姿をみて、このことを歌にしなくてはいけないと思ったそうです。

印象的なエピソードですね。友人の魂は「美しい名前」の中で永遠に生き続けることができます。

きっと、その友人も天国でうれしく思って安らかに眠っていることでしょう。

感動的な歌詞を見ていきましょう。

「美しい名前」の歌詞をチェック!意味を掘り下げます。

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言葉をチェック!

ストレートな歌詞なのでとても理解しやすいです。シンプルな分だけ心の奥底まで届きます。

泣きたい時ほど涙は出なくて 唇噛んでる真っ白い夜
体中に管をたくさん付けて そうかちょっと疲れて眠ってるんだね

世界で一番悲しい答えと 悲しくなれない真っ黒い影
擦れそうな声で名前を呼んだ ふいにゾッとするほど虚しく響いた

出典: 美しい名前/作詞:菅波栄純 作曲:THE BACK HORN

ここは友人が意識不明で眠っている病室です。声をかけても反応はありません。

「泣きたい時ほど涙は出なくて唇噛んでる真っ白い夜」

ここではまだ友人の状態に対して実感が湧かないシーンですね。突然の不幸で気が動転しています。

「体中に管をたくさん付けて」とは生命維持のためにたくさんの管が身体につながれている状態。重症なのが理解できます。

「そうかちょっと疲れて眠ってるんだね」と思えたら少し気持ちが楽になります。きっとすぐに眠りから醒めて話し出すと信じたいです。

「世界で一番悲しい答え」とは医師からの死の宣告でしょうか(涙)。

「擦れそうな声で名前を呼んだ」生き返ってほしいと何度も名前を呼びます。呼び続ければなんとかなるんじゃないかと…。

奇跡が起こるんじゃないかと信じたくなる気持ち。「ふいにゾッとするほど虚しく響いた」と呼び続ける声が少し冷静になって聴こえます。

「死んでしまった現実」に身体が押しつぶされそうになっています。

無力な両手を切り落とす!!

あぁ 時計の針を戻す魔法があれば
あぁ この無力な両手を切り落とすのに

世界は二人のために回り続けているよ
世界に二人ぼっちで 鼓動が聞こえるくらいに

出典: 美しい名前/作詞:菅波栄純 作曲:THE BACK HORN

「あぁ時計の針を戻す魔法があれば、あぁこの無力な両手を切り落とすのに」

切ない歌詞です(涙)。後悔をしている気持ちですね。もし、あの時自分で何かできることがあれば、友人は死ななくても済んだかもしれないと感じています。

そして、そんな役に立たない「自分」=「無力な両手」を切り落としたいほどの後悔。自責の念にかられています。

それから、自分の両手を切り落として捧げれることで友人が生き返ればという望みも表現していますね。

「世界は二人のために回り続けているよ」人が亡くなっても世界は何もなかったかのように進みます。残酷な現実が露呈していますね。

「世界に二人ぼっちで鼓動が聞こえるくらいに」は、友人の死を受け入れきれずに、友人がまだ生きているかのように2人だけの時間を過ごしています。

悲しみの時間が永遠に感じるくらいに流れてます。

微かにこの手をなぞった指先 小さなサインに敏感になる
こんなふうに君の心の音に 耳をずっと澄まして過ごせばよかった

あぁ 想いを隠したまま笑っていたね
あぁ 知らない振りをしてた 僕への罰だ

世界は二人のために回り続けているよ
離れてしまわぬように

出典: 美しい名前/作詞:菅波栄純 作曲:THE BACK HORN