ロックは正義か悪か
正義の敵も正義
神のルールはイカれてんのさ きれいは実は汚い
カッコ悪いはカッコイイな 正義の敵もまた正義
出典: DOPE/作詞:TAKURO・JIRO 作曲:JIRO
この部分の歌詞は、強烈な社会風刺になっています。
JIROが着想を得たネット番組では、アメリカの田舎にすむ家族を題材にしていました。
その家族は、自分達が生きるためにドラッグを製造し続けるという家族。
それが人の人生を破壊するものであっても、その家族は生きるために必死なのです。
つまり、悪は許さないという正義の本当の敵は、生きるためという正義なのです。
この曲では見る角度によって物事の正義・悪は変わるという、現代社会のジレンマを歌っています。
ロックは永遠に
誰のことも救いたいなんて思っていないが
ROCK'N'ROLLよ永遠にあれ
出典: DOPE/作詞:TAKURO・JIRO 作曲:JIRO
この部分は、JIROのロックへの気持ちが歌われていると推察できます。
ロックという楽曲にマイナスのイメージを持つ人もいます。
過激な内容の歌詞が、炎上の的になることがあるのがロック。
しかし、曲の題材にした家族のように、ロックで誰かを傷つけようとは思っていないのです。
あくまでも自分達がそこにいるために、GLAYはロックを歌い続ける。
そのような想いが、この部分に現れています。
敗北者への応援歌・流星のHowl
3曲目に収録されているのは、「流星のHowl」。
この曲は「ダイヤのA actⅡ」のオープニングテーマ。
高校野球を題材にしているアニメで、一発勝負の敗者側の視点で作詞されています。
勝者ばかりにスポットが当たることが多い中で、敗者にスポットが当たっているのが印象的な楽曲。
また、この曲は北海道の応援ソングとしても採用されています。
敗北者側に立った目線
掴み取れなかった栄光
曖昧な栄光は その少年を変えてく
いつか自分を誇れるまでは
挑み続けるよ Diamond days
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO・作曲:TERU
高校野球で頂点を掴めなかった者。
あるいは夢を追いかけられなかった者。
こうした人々は、至る所に存在しています。
そうした人々が見つけられなかった栄光は、その人の糧になるというメッセージが込められています。
まるで「人生は失敗の連続だ」とでも言っているような、直接的なメッセージ。
失敗しても挑み続けようぜという強い意味が込められていると推察できます。
敗北者も星である
You're my star 全てを出し尽くせ
やらずに後悔するのなら
Unlucky star
青春の終わりに確かなことは一つだけ
You're my star
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO・作曲:TERU
どんな結果になっても、そこでやったことは間違いなく糧になる。
やらずに後悔してしまうよりも、やって敗北したほうが良い。
自分達はそうした人も、輝く星に見えるんだという、GLAYの強いメッセージが込められています。
全てをさらけ出して、全力で挑む姿こそ、美しく輝いているもの。
敗北者はイメージが悪く見えますが、敗北者でも輝いているという部分が見えます。