想定外のtroubleが 招いてくチャンスを
僕らはまだ 知らずに
目を背けて 透明な世界を
恐れてるのかも 元へ戻れなんて
出典: Wonderland/作詞:iri 作曲:iri,ESME MORI
大きな失敗が状況を好転させるかもしれない。
こうした可能性は理解していますが、実際に大きな失敗を経験したことはありません。
ですから物事が好転する瞬間を見たことがないのです。
しかし、実はこれまでに、好機が目の前を通り過ぎていく瞬間があったのではないでしょうか。
それを捕まえれば新しい世界に踏み出せるかもしれないのに、あえて見て見ぬふりをした。
その理由は、新しい世界に踏み込む勇気が持てないからです。
おとぎの国は「おとぎの国」のままにしておいたほうが良いのでは?という考えがどこかにあるのでしょう。
おとぎの国を「2人の国」に塗り替えたらもう、後戻りはできないのです。
今までには無かった、「透明」への恐れがここでは表現されています。
前向きに「君」との新しい世界を楽しもうという気持ちだった主人公。
しかしその先にある得体の知れない未来に対して進んで良いのか、まだ躊躇している主人公の心境が想像できる歌詞です。
後悔は成功のバネとは限らない
溶けていく night and day
誰だって 悩んで
僕らはまた 昨日を悔やんで
All day, all day
出典: Wonderland/作詞:iri 作曲:iri,ESME MORI
昼と夜の明確な境界線はありません。
まるで水で溶いた絵の具のように混ざり合って、いつの間にか昼は夜に、夜は朝に変わっています。
昼と夜の始まりと終わりに答えはないのです。
今の暮らしを優先するか、新しい世界に踏み入れるかという主人公にとっての二択もまた同様なのでしょう。
「あの時言いたいことを言えば何かが変わっていたかもしれない」と後悔をしても、いつの間にか今の安寧を受け入れる。
結局その場で足踏みをしているだけのような気がして、新しい世界を求めてしまいます。
今の平穏な日常を捨て去ってスリリングな未来を取るか。
それともこのままの日常を続けるのかという、難しい選択で悩んでいるのでしょう。
私たちも気づかないうちに、そのような選択を迫られているのかも知れません。
自分にとってどうするのが良いのか分からず、結局チャンスをものにすることができないこともあります。
そしてそれを後悔しながらも、私たちは今までの延長線上で生きていくしかないのです。
新しい世界へ飛び込むのも、今までの日常を取るのも自分次第。
「Wonderland」という楽曲では、その2つの間で揺れ動く主人公の心情を描いているのでしょう。
当たり前の日々を考え直す切っ掛けをくれる『Wonderland』
常に新しい空気を求めている人もいれば、できるだけ空気の乱れがない生活を続けたい人もいます。
正解も不正解もありません。
自分自身が「変わらなきゃ!」と思ったときに、素直に行動すればいいのです。
『Wonderland』の主人公は、新しい世界に踏み出す勇気を持てず、そんな自分に思い悩んでいます。
この「悩み」こそが、主人公を少しずつ成長させているのではないでしょうか。
どうにもならない現実に苦悩している瞬間、足を止めているように見えても実は前に進んでいるのです。
今の自分の生活とじっくり向き合ってみたくなる、iriの『Wonderland』でした。
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