歌詞和訳してみましょう。

「僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ

僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ 

僕は初めて恋に落ちたんだ

この愛は錆びる朽ちることがないんだよ

永遠に存続する愛さ

過去のない愛なんだ」

ジョンは初めて恋に落ちたと歌うのですがヨーコに出会う以前には結婚していました。

シンシア・パウエルとの隠された結婚生活で息子のジュリアン・レノンをもうけています

ただ実の父親と暮らせなかった生い立ちを持つジョン。

彼は息子・ジュリアンにどう接していいか分からなかったのです。

ジョンの代わりにジュリアンと遊んでくれたのがポールでした。

ジョンがシンシアの元を去ったときにポールはジュリアンに宛てて「ヘイ・ジュード」という名曲を書きます

「ヘイ・ジュード」はジョンがポールの曲の中でも一番の出来だと太鼓判を押す屈指の名曲です。

この辺りのメンバーの心模様は常人には中々理解できない「神々たちの会話」みたいなもの。

いずれにせよジョンは「Don’t Let Me Down」でヨーコこそ初めて愛した女性と歌うのです

実際にこの恋愛は何度かの致命的な危機を経ます。

いわゆる「失われた週末」と呼ばれる期間です。

しかし危機を乗り越えたジョンとヨーコの絆は以前よりも深いものに変わります。

本当に死ぬ瞬間まで一緒でしたからジョンが歌った通り「永遠に錆び朽ちることがない愛」でした

ジョンとヨーコの出会い

完璧すぎる運命の瞬間

ビートルズ【Don't Let Me Down】歌詞を和訳して独自考察!ヨーコに捧げたラブソング?の画像

Don't let me down
Don't let me down
Don't let me down
Don't let me down

And from the first time that she really done me,
Oh she done me, She done me good
I guess nobody ever really done me
Oh she done me, She done me good

出典: Don’t Let Me Down/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

歌詞和訳してみましょう。

「僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ

僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ

最初のときから彼女は本当に僕を愛してくれたんだ

おお、彼女は僕に愛をくれたし 僕を大切にしてくれたよ

僕を大切にしてくれた人は今まで誰も居なかったよ

おお、彼女は僕に愛をくれたし 僕を大切にしてくれた」

ジョンとヨーコの出会いのエピソードはあまりに有名です。

ヨーコのロンドン市内での個展会場にたまたま通りかかったジョン

天井から虫眼鏡がぶら下がっている奇妙なインスタレーション作品に興味を持ちます。

脚立を登って虫眼鏡で天井に書かれた小さな文字を読んでみるとそこには「yes」と書かれていました

そこに”No”と書かれていたら僕は見向きもしなかった。”Yes”だったから惹かれたんだ

そのようなことをジョンは語っています。

出来過ぎの運命の出会いの瞬間。

これ以上素敵な運命の出会いはないのではと思うくらいです。

初期ピンク・フロイドのフィルム

急速に仲良くなったジョンとヨーコ。

初期のピンク・フロイドを撮影した短い記録映画にも登場します

まだリーダーがシド・バレットでロンドンの「UFO CLUB」でサイケデリックなライブをしていた頃。

ピンク・フロイドのステージかスタジオに登場したジョンとヨーコの姿がフィルムに収まっています

ほんの一瞬の歴史的な瞬間の映像ですがふたりともとても親密な様子。

出会った最初から彼女は僕を本当に愛してくれたという歌詞はどうやら本当のようです。

ジョンが個展に遊びに来たとき前衛芸術家であったヨーコはビートルズの存在を知りませんでした

ヨーコは日本の安田財閥の令嬢でフルクサス運動の闘士

その分、ヨーコは憧れもなければ偏見もなく素顔のジョン・レノンを愛してくれたのです。

表情豊かなジョン・レノンの歌唱

早すぎたジョンとジョージ、そしてビリー・プレストンの死

ビートルズ【Don't Let Me Down】歌詞を和訳して独自考察!ヨーコに捧げたラブソング?の画像

Don't let me down
Don't let me down
Don't let me down
Don't let me down

出典: Don’t Let Me Down/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

繰り返しになりますが和訳してみましょう。

「僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ

僕をがっかりさせないで

僕を失望させないでくれ」

ジョンの咆哮には色々な情緒が滲みます

同じ言葉の繰り返しであっても表情が違うのです。

「ゲット・バック・セッション」は比較的シンプルな録音にこだわっていました

それでもジョンのボーカルの録り方の工夫などでラインごとに雰囲気が異なります。

またゲストのビリー・プレストンのエレクトリック・ピアノの素晴らしさは筆舌に尽くしがたいです

さすがにリトル・リチャードやレイ・チャールズに認められたアーティスト。

晩年は薬物依存に苦しみ早くこの世を去ってしまったのが残念でなりません。

ジョンやジョージの早すぎる死については発せる言葉もないです。

音楽のチカラがつないでいたビートルズ

「Don’t Let Me Down」は今も生々しく響く

ビートルズ【Don't Let Me Down】歌詞を和訳して独自考察!ヨーコに捧げたラブソング?の画像

ビートルズの「Don’t Let Me Down」はヘヴィなラブ・ソングです。

和訳してみるとジョンの可愛いところなどが覗けるのですが歌唱の迫力が素晴らしい絶唱

よりシンプルにロックしたいと考えていた頃のビートルズらしい名バラードです。

ジョンとヨーコの実際は薬物依存での奇行や諍いなどもしっかりと見なければいけないとは思います。

それでも人間が愛をこれほど見事な表現へと昇華して、かつ互いに理解し得ることを教えてくれるのです。

この時期のビートルズは互いに不仲で不信感を抱いていました。

しかし「Don’t Let Me Down」での三声コーラスを聴くと音楽でつながっていることの大切さを知ります

ゲストのビリー・プレストンを加えてどのエレメントも無視できない演奏になっているのです。

音楽のチカラの偉大さでしょう。

ジョンのヨーコへの愛は世紀を跨いで今の時代にも生々しく響きます

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

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