悲壮な覚悟
いつか今を振り返る自分がここにいたと思い出して
魂で生きてたと言えるように言えるように
君を友を愛を抱きしめてやる
出典: SUNRISE日本/作詞:F&T 作曲:馬飼野康二
「芸能界に挑む嵐」を軸に考察を進めると、この曲の歌詞のメインテーマは1番に凝縮されています。
さらにそれはAメロに、といっても過言ではありません。
もし仮に自分達が「過去の人」になってしまったとしても「今」を肯定的に捉えようとする気持ち。
それはメンバーなどとの人間関係を含めた、自分達のやるべき事なのでしょう。
そして今自分達に期待してくれている人達の想いです。
つまり「愛」に全てをかけて応える事、と考察できます。
その想いを表した言葉が最後の言葉で表現されているのではないでしょうか。
そして、きっとそれが「自分に正直に、自分の全てを持ってして戦いながら生きていた」事に繋がるのです。
文字通り自分の全身全霊を懸けて走った時代を「魂で~」と表現したかったのだと思います。
そして未来の自分にも認められるような生き方をしたいという想いでしょう。
「厳しい世界だけど、まずは自分達が全てをかけて戦うんだ」
このAメロではデビューという悲壮な覚悟さえ伝わりますね。
続くBメロではAメロの歌詞を補足するような意味が込められています。
「もう失敗を恐れて躊躇している暇はない」事の表れともいえる歌詞では無いでしょうか。
その上で「大丈夫、いつからでもやり直せるよ」と励ましているのです。
どこか予言めいた歌詞
嵐自身の経験
今でこそ国民的グループの嵐ではありますが、ジャニーズの中でもかなり遅咲きの部類に入ります。
今の地位を築くきっかけとなったのは一般的に松本潤さんが主演したドラマ『花より男子』です。
そして18thシングルの『Love so sweet』といわれています。
この曲の発表時は既にデビューから8年が経過していました。
その事を踏まえると、特にこの1番の歌詞には考えさせられる部分がありますね。
この後に続くサビの歌詞がこちらです。
涙さえ両手でふいて笑おう…
SUNRISE日本 淋しさも
星を見上げ受け止める
SUNRISE日本 涙さえ
両手でふいて笑おう
出典: SUNRISE日本/作詞:F&T 作曲:馬飼野康二
ジャニーズJr.時代からの付き合いでしょうから、幼馴染や腐れ縁的な関係があるのも確かです。
同時に、嵐は上で述べたように「冬の時代」というものが確かに存在しました。
しかしその苦境の中でも今やるべき事は決して落ち込む事では無かったのです。
それはそれ、と受け入れて次にやるべき事を愚直なまでにやり続けていく事。
それこそが「魂で生きる」という事なのでしょう。
淋しさがあっても一番星のさす方を見上げて受け止め、涙が出るなら両手でふいて次に進む。
この両手は魂で生きる自分そのものであり、そして嵐のメンバーでもあるのです。
この時代が今の嵐に繋がる仲の良さ、絆の強さの源なのではないでしょうか。
そうなると、本楽曲の歌詞は嵐のこれからを予言していたような歌詞といえるのかもしれません。
魂で生きる為に
君を友を愛を抱きしめてやる
2番の歌詞は、ある種1番で書かれた詞の補足のように感じる部分が多くあります。
1番で描かれた世界は「今日の嵐に繋がる仲間との立ち上がり方」が主だっていました。
2番でもこの2つのテーマ性を強く感じる事が出来ます。
まずは2番のAメロ。ここも櫻井翔さんのラップで構成されています。
人を好きになったりキズついたりキスをしたり
君を友を愛を抱きしめてやる
出典: SUNRISE日本/作詞:F&T 作曲:馬飼野康二
人間は誰しも強くはありません。
弱い部分や本能に突き動かされる時もあるのが人間というもの。
「魂」は言葉の響きに強さを感じますが、何も強さを表す言葉では無いのです。
どちらかといえば自分に正直に生きる事でしょう。
正直に生きるという事は自分達にとって守るべきものは絶対に譲らないという事でもあるのです。
2行目のフレーズが1番でも2番でも共通して出てきます。
これこそ、SUNRISE日本という楽曲の肝になっているかもしれませんね。
そして今日の嵐の絆の強さに繋がる決定的な歌詞が2番のBメロです。
昨日より今日を、今日より明日を
ひとりではささえきれない
悲しみも2人でささえる
昨日よりも強い自分になってゆけるから
出典: SUNRISE日本/作詞:F&T 作曲:馬飼野康二