明日じゃなくて、今日。
- Aメロ
今日かけようとした言葉
あなたは「明日でいいや」って先延ばしにする
今日かけて欲しかった言葉
私は寂しさ拭えずに探してる
出典: コトバ/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
「明日やろうは馬鹿野郎だ」というセリフを聴いたことはありませんか?
昔、『プロポーズ大作戦』というドラマのなかで登場したセリフですが、とても有名なワンフレーズです。
歌詞やセリフにもあるように、なんでも明日に先延ばしにするのは総じて良いことではないのかも……。
1行目は<あなた>のとった行動と、3行目では<私>の気持ち。
”言葉”に対するアクションに、ふたりの対比が見られます。
きっと、かけようとした”言葉”は、そんなに大事な内容ではなかったのかもしれません。
<あなた>にとっては、重要ではないから明日へ先延ばしにしただけのこと。
<私>にとって重要なのは、”言葉”そのものではなく、”言葉をかける”という行為が大事だったのでしょう。
日常に埋もれている大切なモノ
- 1番Bメロ
どうか知っていて この時間(とき)の儚さを
さすればきっと見えるはず 惜しむべき日々が
出典: コトバ/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
- 2番Bメロ
どうか見つめて 命の尊さを
さすればきっと気付くはず
”当たり前”なんかないんだと
出典: コトバ/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
こちらは、1番と2番のBメロの対比です。
まるで道徳の教科書に書かれていそうな内容ですよね。
命とか尊さとか儚さとか……なんか重いなあ……。そう感じる人も少なくないと思います。
しかし、だからこそ彼女は歌詞にしたのだと思います。阿部真央のリスナーは、10代~20代が圧倒的です。
重たい内容だからこそ、自分のリスナーである若い人に伝えたいフレーズなのだと思いました。
「どうか」という言葉を選んでいることから、阿部真央の必死な思いが伝わってきませんか?
つい蔑ろにしてしまいがちな日常に埋もれている、大切なモノ。
若いうちは、それに気付くことは難しいかもしれません。
「大事なものは失ってから気付く」なんて言葉もありますよね。
そもそも、何が大事なのかすら若い頃はわからないものです。
言わなきゃ後悔する
- 1番サビ
伝えたいことなんて本当単純だけど
生きて、今を 見せて、あなたを
今日言わなければ後悔する言葉があるよ
明日消えちゃってもいいように伝えてよ
出典: コトバ/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
- 2番サビ
「言葉はなくても僕ら繋がってるよ」って
笑うあなた 頷けない私
口にしなければ 伝わらない事だってあるよ
明日きえちゃってもいいように伝えてよ
出典: コトバ/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
こちらはサビ部分の対比です。
歌詞の冒頭でも触れましたが、阿部真央は”伝える”行為そのものが大切だと歌っています。
内容がどうであれ、”今日”、”伝える”ということに重きを置いているんですね。
なぜ”今日”でなければいけないのかというと、Bメロの歌詞の4行目に記されています。
”明日消えちゃっても~”というフレーズが、すべての答えとなっています。
私たちは、常に別れと隣り合わせです。
どんな形かはわかりませんが、いつ、どこでその別れがやってきてもおかしくありません。
何故なら、Bメロで歌っていたように、日々も命も儚いものだから。
いつ別れが来ても後悔しないよう、伝えられるうちに伝えておこう、ということですね。