世界への飛躍をかけた渾身の一曲「Ignite」
新曲「Ignite(イグナイト)」は2019年12月4日にリリースされた曲。
和楽器バンドにとっては約1年の空白期間を経て登場しました。
また「Ignite」は、EP「React」の収録曲でもあります。
「Challenge/New Beginning/Farewell to the past/Special Thanks」という、4つのメッセージを込めたEP。
MVではモダンダンスが披露されていて、新たなコラボレーションを実現しています。
ユニバーサル・ミュージックとのグローバル契約に基づく、世界への本格的飛躍をめざした渾身の新曲でしょう。
「炎上シリーズ」の続き?
タイトルになっている「Ignite」とは、「着火させる」「燃え上がらせる」という意味です。
本作での和楽器バンドの演奏はいつもながらエモーショナルで、まさに燃えています。
「反撃の刃」や「Howling」など、彼女が作詞・作曲した曲には「燃える」というフレーズがしばしば登場します。
「Ignite」はこれら「炎上シリーズ」の新作といえそうですが、果たして真実はどうなのでしょうか。
早速、歌詞を解説していきましょう。
歌詞を紐解いていきます
「燃え続ける」意味とは
Say what you mean to do.
もう帰らない
Keep on burning.
燃え尽きるまで
そう、強かな意志を持った
ひとつの流れる渦だ
出典: Ignite/作詞:町屋 作曲:町屋
1行目は「したいことを言ってみろ」という意味です。
それから3行目は「燃え続けろ」で、「命じる」強さが伺えます。
5行目以降の歌詞から考えると、「燃える」のは何かの物質が燃えているというわけではないようです。
物理的なものではなく「意志」「心」の問題であり、燃え盛るのは人の熱意であることが分かります。
鈴華さんのボーカルがよく伸びて、たちどころに和楽器バンドの世界に引き込まれます。
「和楽器バンド節」が炸裂
変幻自在中央部突破
突き剌した音の連続Get up!
特攻から卒倒したモプに
完敗のレッテル貼って速攻シメてく
いつだって斬れ味は鋭く
光る眼光見透かした犯行
天界から託されたミッションだ
点火Fire!着火イグニッション
出典: Ignite/作詞:町屋 作曲:町屋
ここは町屋さんによるシャウトです。
三味線などの和楽器が表に出る伴奏と好対照を描き出します。
和楽器バンドの曲ではおなじみ、語呂合わせの語呂合わせです。
「特攻」と「卒倒」、「眼光」と「犯行」という具合に、韻というよりもシャレが効いています。
さらに意志を「燃やす」理由は、「ミッション」があるからとのことでした。
では、ミッションとは何でしょうか。
少し過激な表現もありますが、これは悪事というよりも人間の意志に対する行為でしょう。
弱い意志を厳しく叩き上げていくような…。
しかも「モブ(群衆)」を「シメる」ということは何らかの勝負事、しかも音楽に関する勝負のようです。
自分が「モブ」、つまり「その他大勢」とは区別された存在であることを意味します。
それだからこそ、天界からミッションを託されるわけですね。
そして最後の1行に、再び「燃える」要素があらわれます。
この段階でもミッションの内容はまだ完全には明かされていません。
ミッションとは音楽である
音楽を響かせる意志
解き放て暗闇を照らし出す灯火
東雲を切り裂いて響かせよう
そうさ、まだまだ止まらない
好奇心が描く音の地図
想像するほど高まっていく
鼓動は走り出し熱を帯びる
出典: Ignite/作詞:町屋 作曲:町屋
ここでは「響かせよう」と歌われます。
その前には「灯火」と表現されていますが、これは光ではなく、「音」であることは明白です。
闇を照らすのは音なのですね。
ミッションが音楽に関することであることが、いよいよ確実になってきました。
この後曲冒頭のフレーズが繰り返され、町屋さんによるギターソロが入ります。
ロックファン好みの展開ですね。
続けて本節の前半が繰り返され、次の歌詞が続きます。