現実を受け入れたくなかった

君の口びるが「さようなら」と動くことが
こわくて下を向いてた

出典: なごり雪/作詞:伊勢正三 作曲:伊勢正三

君のことを好きだと気が付いてしまった僕は、最後の別れ際で現実を受け入れることができなかったようです。

上記で説明したように「好き」だと気が付いてしまったからこそ、別れることが嫌だと感じてしまったのでしょう。

そしてその気持ちは、君からの別れの言葉を読み取ってしまうと余計に辛いものなのだと僕は思ったのです。

だからこそ視線を逸らし、現実を受け入れないようにしたのでしょう。

そんなことで現実が変わるわけではありませんが、僕自身は少しでも離れていく辛さを軽減させたかったのです。

拗ねてしまった子供のように、うつむき寂しさを堪えていたのでしょう。

君の別れの言葉をもし感じ取っていたら、もう2度と会えないのではないか

そんな思いが僕の心に過ぎったのかもしれません。

僕にとってその事態が「怖い」ものなのだと2行目にある歌詞から読み取ることができます。

そのため僕は彼女の最後のメッセージを受け取らないことにしたのでしょう。

君がいなくなったということを徐々に受け止める僕

君がいなくなったホームにのこり
落ちてはとける雪を見ていた

出典: なごり雪/作詞:伊勢正三 作曲:伊勢正三

君がいなくなってしまった余韻に浸るように、喪失感を抱きながら遠くを見つめています。

「本当にいなくなってしまった」と棒立ちしているのかもしれません。

視線の先には春を感じさせる雪解けがあったのでしょう。

」という言葉は、ワクワクしている様子や恋が実ったときによく使われます。

しかし僕の中にある「春」からは、とてもではないがそうは思えないのです。

むしろ冬よりも寂しくて、僕の心にはポッカリと穴が空いてしまったような喪失感。

それくらい僕の中で君の存在は大きなものだったのでしょう。

告白してフラれてしまったわけではないのに、それに近い悲しい気持ちを読み取ることができます。

誰もが体験したことあるような恋にまつわる「切なさ」がこの場面ではよく出ているように感じられるでしょう。

後世に引き継いでいきたい名曲

イルカ「なごり雪」ってどんな雪?!伊勢正三が手がけた永遠の名曲!歌詞の意味を紐解いてみた!の画像

「なごり雪」は、イルカさんが歌ってヒットした後も、様々なアーティストによって歌い継がれています。

古くは天地真理さんや榊原郁恵さんに始まり、近年ではアイドル松浦亜弥さんや仮面女子桑田佳祐さんや徳永英明さん、ロックバンドのMUCCやPENICILLINなど。

発売から40年あまりが経っていますが、今後もたくさんのアーティストに歌われていくはずです。

きっと、世代やジャンルを超えて人の心に残るからこそ、後世に引き継がれる名曲になっているのでしょう。

1977年3月にリリースされた「雨の物語」70年代フォークの代表曲です。イルカさんの6枚目のシングル曲、売り上げは30万枚を超えるヒット作品です。文字数は200文字に満たない、短めの歌詞。ショートショートよりも短い物語に込められているものはナニ? 読み解いていきます。

やさしい歌声に加えて、考えさせられる歌詞が特徴の「雨の物語」。

イルカさんの楽曲の中でも謎に包まれた短い歌詞に込められた思いとは一体どのようなものなのでしょうか。

その謎を読み解いています。

ぜひチェックしてみてください。

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