枯れてしまったほほえみの花を、再び蘇らせるのは難しいものです。
これは恋愛にもいえること。
壊れてしまった花瓶は元には戻せない、とよく例えられます。
ほほえみを忘れた二人の関係を、無理に蘇らせるのは難しいものです。
しかし、ずっと悲しみを抱えていては、傷はいえません。
沢山泣いて、泣けるだけ泣いたら後は笑える日を待つだけです。
そして、この歌詞は仕事にも当てはまります。
上手くいかず落ち込み、泣くことがあっても失敗は涙と共に洗い流せばいい。
その涙を踏み台にして、次の花を咲かせればいいのです。
聴く人の心によって様々な応援歌になる
「ほほえみの咲く場所」の歌詞は、聴く人の心次第で様々な捉え方が出来ます。
個々の悩みは様々ですが、誰もが傷つきたくないと思っているはずです。
けれど生きていけば挫折や別れ、失敗や喧嘩など傷つくことは多くあります。
それらは決して無駄な経験ではなく、次への架け橋となるものです。
哀しみを乗り越えた先に咲いた花を見て、一緒に笑おう。
傷つく事を恐れてはいけないのです。
CMでお馴染み「時間は永久じゃないから」
「今」を生きることが大切
ほほえみの咲く場所
いつだって聴かせたいもっとあなたに
生まれた日から今日までずっと
奏でつづけた僕の歌
たくさん届けたい伝えたい
ささやかにひそやかにきよらかに
時間は決して永久じゃないから
ひとつひとつを大切にしたい
出典: ほほえみの咲く場所/作詞:Yusuke Toriumi Rap詞:Mitsuhiro Hidaka 作曲: Tetsuy_Komuro
西島隆弘出演の「KENT」のCMで使用されていたサビの部分です。
CMでは、父から息子へ受け継がれる時間の大切さを表現していました。
CMを見て素敵な歌だ、とAAAを知った人も少なくありません。
この歌詞は生まれてからずっと、大切にしてきた時間を歌い上げています。
ここでの「あなた」は愛する人であり、今の「自分自身」です。
生れてからのこれまでの想いを、沢山伝えたい。
自分がどうやって成長してきたのか、成長した自分の姿を知って欲しい。
けれど、言葉で伝えるわけではありません。
きっと行動や態度でささやかにさりげなく伝えていくのでしょう。
人は忘れてしまいがちですが命には限りがあり、永遠に続くものではありません。
だからこそ「今」を大切にしたいと願います。
大切な人と過ごす時間、頑張っている時間、笑っている時間、全てが大切なものです。
恋人への想い
CMでは親子の愛をテーマにしていますが、この歌詞は恋人への想いにも解釈できます。
大切な恋人に自分が奏でてきた歌をそっと聞かせたい。
自分がどう生きて、何を思って来たのかを分かち合いたいのです。
押し付けるのではなく、自然な形で使えたいと歌い上げています。
主人公が見つけた生き方とは……
あの日えがいていた自分になれているかな
歩幅に見合うほどなれていないみたいだ
遠すぎる理想に
立ちくらみすらするけれど
それでも「らしい」生き方見つけた気がする
出典: ほほえみの咲く場所/作詞:Yusuke Toriumi Rap詞:Mitsuhiro Hidaka 作曲: Tetsuy_Komuro
過去に自分はこうなりたい、と理想の姿を思う日があります。
時間の流れやどんどん加速していく世界。
自分は追い付けないと感じてしまうこともあります。
AAA自身、デビューから急加速で大きな仕事をこなしてきました。
本当の自分を置き去りにしてきたような感覚だったのかもしれません。
そして、まだまだ理想を追っているのです。
目まぐるしく進む時間の中で、自分らしい生き方に気が付きました。
それが前述した「抱えきれない哀しみは~」の歌詞になっています。
必死に頑張って傷ついたら、涙で洗い流す。
そこから新しい芽を出せばいいのです。
この歌詞は無理に頑張っている人達へのメッセージにも聞こえます。
もっと肩の力を抜いて大丈夫だよと語りかけているかのようです。
ほほえみの咲く場所はすぐそばにある
共に生きるということ
よろこびの降る空
いつまでも見上げたいずっとあなたと
隣にいても 遠くにいても
同じ想いでいられたら
たくさん増やしたい(見つけたい)つくりたい
ほほえみが咲いている場所を
街のどこかに(未来の先に)日常の中に
きっと落ちてる そのかけらをさがそう
出典: ほほえみの咲く場所/作詞:Yusuke Toriumi Rap詞:Mitsuhiro Hidaka 作曲: Tetsuy_Komuro
大切な人と共に生きていく幸せを願っています。
共に生きていくということは、一緒にいることだけではありません。
時には離れ離れになることもあるでしょう。
しかし、心が通じていれば共に生きることが出来ます。
この歌詞は「見上げよう」ではなく「見上げたい」と語っています。
そして「たくさん増やしたい」「見つけたい」と続くのです。
恋愛は時に、自分の気持ちを押し付けてしまうことがあるものです。
しかし「ほほえみの咲く場所」では気持ちを押し付けていません。
自分がどうしたいか素直な気持ちを表現しています。
そして「~したい」という表現は、ほんの少し甘えるニュアンスもプラスされます。
だからこそ、この歌には強すぎずほんわかとした空気感が流れるのでしょう。