CHEMISTRY「So in Vain」

限定生産シングル!

【CHEMISTRY/So in Vain】歌詞を解釈すると見えてくる想い…切なすぎる内容に胸が痛むの画像

「So in Vain」は、2004年2月4日にリリースされた彼らの10枚目のシングルです。

このシングルは、10万枚完全限定生産でリリースされたので、現在は入手が困難なことで有名なレアな1枚です。

タイアップは獲得していませんが、オリコンチャートでは最高3位を記録するほど人気の1枚になっており、筆者も初期の彼らの曲の中でもかなり好きな1曲です。

また、「So」は「とても」「in Vain」は「無駄」を意味するタイトルのように、その歌詞の内容はとてもむなしくて、寂しい、そして、何よりも切なくて胸の痛む内容になっています。

「何をしても無駄」

そんな風にも受け取れるこのタイトルは、一体何に対してなのでしょうか。

その歌詞を深く掘り下げていきましょう。

歌詞を解釈すると見えてくる想い…

切なすぎる内容に胸が痛む

独りでいる夜 想う君がいる
この部屋で 違う時間過ごしてた
君が残した 染みと嘘の跡
僕に残された 哀れな闇

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ

まずは、導入部分です。

孤独や寂しさを感じる歌詞からは、別れの心情が描かれているように感じます。

想像するに過去に共に暮らしていた相手がいたのではないでしょうか。

しかし、共に暮らしていた時間も「違う時間」と表現されているように、すれ違いが多かったのだと考えられます。

また、「染みや嘘」というネガティブな表現からは、浮気や不貞がイメージされ、君の気持ちが離れたことで別れが訪れたようです。

さらに、そのような経験からは楽しい思い出は一切残っておらずに、悲しさや心の闇だけが残り、切ない思い出としてしか刻まれていないことが分かります。

憂鬱さとか 煩わしさ
「とりあえず」と置いたり
「今だったら」と悔やむのなら
傷つけても…

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ

続いて、一緒にいた時間をどんな風に過ごしていたかが描かれていきます。

上手くいかない関係性を取り繕ってばかりで、根本的に解決しようとはしていなかったようです。

また、「今だったら解決できるのに」と後悔の念にかられ、傷付けてでもちゃんと話し合っておけばよかったと自分を責めるようなフレーズが続いていきます。

嘘つくこと教えてくれたのが
最後の優しさだったから
傷ついたフリ見せて 黙っていた
最後のズルさを僕は 今も 憶えてる

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ

そして、サビへ入っていきます。

この歌詞の主人公はずっと素直に生きてきたのではないでしょうか。

しかし、嘘をつかれ、悲しみを与えられたことにより、それが崩されていきます。

君が最後に残していった嘘をつくことによる狡猾さを、あえて優しさと表現し、それを憶えている、つまり忘れないことで君への当て付けにしようとしていると考えられます。

また、逆に自分はそういったことをしないようにしようと自制心へ迫っているように感じる歌詞になっています。

なんとも切なくて寂しい歌詞ですね。

静けさに耳を澄ます

独りきりの夜 探すものがある
いつもこの部屋で 聴こえてた歌
君が残した ささやかな声
僕に残された 静かな闇

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ

続いて、2番へ入っていきます。

悲しい想いをしているにも関わらず、まだまだ思い出を掘り返していくような歌詞が続いていきます。

君はいつも部屋の中で歌っていたのではないでしょうか。

そんな君の歌声の聴こえなくなった部屋で、静けさに1人で耳を澄ます姿が想像できます。

愛おしさと 大切さを
「あの時は」と醒めたり
「もう一度」と宥めるなら
傷ついても…

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ

そして、ここで出てくる「醒めたり」という歌詞からは、仲良く過ごしていた時間もあったことが窺えます。

愛していた時間も大切に思っていた時間も確実にあって、その時に戻りたいと言う願望のようなものを感じます。

また、今のこの悲しみや寂しさを自分自身で宥め、傷付いてもいいから戻りたいと願う気持ちからは、それだけ君のことを愛していたことが分かります。

変わったのは自分だけ
そう思っていたけど 自分だけがまだ
そのままだと気づいた虚しさを
引きずる寂しさだけが 今も 残ってる

出典: So in Vain/作詞:Juve 作曲:為岡そのみ