雨子の登場

不思議な行動

君の傘に代わり現れて
僕になぞを説いてくるのは
雨の日帰り道にだけついて来る
緑の髪の女の子

出典: 雨子/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん

雨の日に自分の前をぴょんぴょんと飛び跳ねていた蛙にかわって、不思議な女の子が登場しました。

髪の色がということから想像すると、最初に登場した蛙が姿を変えたのだといえそうですね。

僕に謎を解き明かしてほしい。その強い想いが蛙の姿を変えたのでしょう。

ただしこの女の子は、歌詞に登場している君とは違う様子。

正体不明の女の子は僕に問題を出します。前日に出会った蛙と全く同じ行動ですね。

やはり緑髪の女の子の正体は前日に僕の周りを飛び回っていた蛙で間違いなさそうです。

謎を解き明かすヒントは?

この謎が僕の記憶に関わっていることは、1回目のサビのフレーズからも明らか。

そんな記憶の謎を解き明かすうえで重要な意味を持つ要素が、既にこのフレーズに詰めこまれているのです。

まず君の代わりに現れたのが女の子だったこと。つまり君も同じく女の子だったと想像できますね。

さらにこの女の子が雨の日にしか現れないことから、僕は雨の日にまつわる謎に向き合っていると考えられます。

雨の日に起こった、女の子にまつわる記憶。歌詞を見ながらこれを解き明かしていきましょう。

記憶が消えた理由

あまりにもショックな出来事だから?

「どうしてもどうしても
思い出せないのは
半袖の少年が背負うには到底
痛すぎるから

出典: 雨子/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん

ここからは僕の記憶が消えてしまった理由が綴られています。

1回目のサビと同じくカギカッコで括られていることから、これは雨子が発した言葉なのでしょう。

まず僕がその出来事を思い出せない理由。それはその記憶があまりにもショッキングなものだから。

先ほど「解離性健忘」に触れましたが、これは大きなストレスやショックを受けたときに起こるものです。

つまり記憶が抜け落ちるほど僕に衝撃を与える出来事があったのだとわかりますね。

3-4行目にあるとおり小学生の男の子が受け止めるにはあまりに残酷な事実が隠されているのです。

雨子の優しさ?

だから借りたのよ
ぼーやの記憶を
なぞなぞの答えはまた明日
考えてみてね」

出典: 雨子/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん

解離性健忘の原因は自分にあると雨子が伝えています。

記憶を取り戻して欲しいと願いながら、その記憶を拝借している雨子。矛盾した行動をとった理由は何でしょうか。

それはきっと雨子なりの優しさ

僕が現実を少しずつ受け入れられるように、そして少しずつ向き合えるようにしているのでしょう。

すぐに思い出さなくてもいい。少しずつ気が付いてくれればいいから。

そう考えている雨子は答え合わせを翌日に持ち越し、一旦僕と別れました。

謎の意味がわかった

蛙は傘の先を逃げるように
もしかして僕は大切なことを忘れているのか

出典: 雨子/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん