イメージを一新したシーズン3のテーマ曲
Linked Horizonはエンディングへ
アニメ版「進撃の巨人」シーズン3が絶賛放送中です。
シーズンごとに代わるオープニングとエンディングのテーマ曲は毎回ファンの物議を呼んでいます。
今回はオープニングにYOSHIKIとHYDEのコラボで、Linked Horizon(リンホラ)はエンディングになりました。
しかもこれまでのリンホラの楽曲とイメージが違うために戸惑いがある様です。
そこで、「進撃の巨人」とは切り離せない存在であるリンホラのエンディング曲「暁の鎮魂歌」を徹底分析します。
クールごとに代わるテーマ曲
「王政編」と「暁の鎮魂歌」
「進撃の巨人」のテーマ曲は映像と音楽共に本編の内容と関連しています。
あとから本編のネタバレが仕込んであったと分かる部分がいくつもありました。
シリーズを重ねてテーマ曲が増えるにつれ、歌詞やメロディに共通する要素があることも分かりました。
そこでテレビシリーズのテーマ曲を簡単にまとめてみました。
シーズン1(25話)
【オープニング】1クール「紅蓮の弓矢」、2クール「自由の翼」
【エンディング】1クール「美しき残酷な世界」、2クール「great escape」
シーズン2(12話)
【オープニング】「心臓を捧げよ」、【エンディング】「夕暮れの鳥」
シーズン3(24話)
【オープニング】「Red Swan」、【エンディング】「暁の鎮魂歌」
シーズン1は2クール全25話、シーズン2は1クール全12話でした。
そしてシーズン3は2クール全24話になると発表されています。
すでにお気づきの方もいるでしょう。
おそらくシーズン1と同じくシーズン3も前半と後半でテーマ曲が代わる可能性かあります。
それを踏まえて観ると「暁の鎮魂歌」は映像と歌詞が前半の「王政編」とかなり密接な内容になっています。
今シリーズの後半は劇中でエルヴィンが語った「ウォール・マリア奪還作戦」になります。
そこで「王政編」のために作られた「暁の鎮魂歌」として考えていきたいと思います。
物語の新展開がテーマ曲にも反映
「暁の鎮魂歌」はシーズン2の2話目で登場
シーズン3のオープニングがYOSHIKI feat. HYDEになると発表されたのは放送開始の少し前でした。
その時点でオープニング曲からリンホラが外れたことが明らかになりました。
シーズン3の第1回で公開された「Red Swan」はリンホラの勇ましい曲とは全く違っていました。
しかもエンディング曲がなく、第2回目でようやく登場しました。
ネットでは爽やかな「Red Swan」に面食らったファンの批判が未だに絶えません。
なぜアーティストだけでなく曲調までもシーズン2までのパターンを大幅に変えたのか。
シーズン1と2は巨人と人間との戦いで、リンホラの勇壮な楽曲と見事にマッチしていました。
ところが「王政編」は巨人がほとんど登場せず、「調査兵団」対「中央憲兵団」という人間同士の戦いがメイン。
巨人と人間の戦いが好きなファンには原作の頃から地味だと批判がありました。
その一方で、物語の背景を丁寧に描いた「王政編」を評価する声も少なくありません。
物語の真相が明かされ始めるシーズン3の前半はシリーズ全体の新展開に当る重要な局面です。
それを考慮して制作陣はこれまでのパターンを踏襲するより変化を選んでテーマ曲も一新したと考えられます。
「進撃の巨人」が描く世界観
映像と歌詞がシンクロ
エンディングの作画と演出を担当した橘正紀氏はこのように述べています。
あらかじめ作曲と作画に共通する基本コンセプトはあったのでしょうが、曲に映像を合わせたんですね。
クリスタの身上を「哀愁」で表現するというコンセプトで曲と映像が作られています。
つまり、リンホラの歌詞に映像で意味づけされているわけです。
それでは「暁の鎮魂歌」の映像に何が描かれ、どのように歌詞と結びつくのか。
まず全体の歌詞を紹介します。
大地と大空は 何故別れたのだろう
世界は残酷で されど美しい
石を投げる者と 投げられる者には
容易に越えられぬ 柵がある
立ち位置が変われば 正義は牙を剥く
檻の中で吼えているのは 果たしてどちらか
心臓を捧げた 戻せない黄昏に
進み続けた夜の果て 楽園は何処にある?
Requiem Requiem
この夜に散った名も無き花よ
どうか安らかに暁に眠れ
出典: 暁の鎮魂歌/作詞:Revo 作曲:Revo
まだサウンドトラック発売前なので、1分30秒の映像では1番の歌詞しか分かりません。
それでも「進撃の巨人」ではお馴染みのキーワードがいくつかあります。
アニメのシーンと歌詞がシンクロしているので、順番に見ていきましょう。