ウルフルズ【借金大王】歌詞の意味を解説!借金まみれの人へ送る激励ソング!愛のある叱責に胸打たれる…!の画像

貸した金 返せよ 貸した金 返せよ
あした 金 返せよ おう!貸した金 はした金なんでしょ

出典: 借金大王/作詞:トータス松本 作曲:トータス松本

サビは当然、金を返せと連呼することになります。

主人公のごく真っ当な主張が、“貸した・あした・はした”とリズム良く韻を踏んで繰り返されるのです。

今すぐ全額返せと言わないところは、やはり人の良さなのでしょうか。

途中で凄んでみせるものの、どこかユーモラスで迫力に欠けています。

返済を迫られている男も、下を向いて笑っているのではないでしょうか。

最後の歌詞は、男の経済事情が分かっているのではないかと想像させてくれます。

こいつそんなにお金に困ってないくせに、だったら返せ!

懇願するような主人公の台詞に、切実な思いが表れています。

加速するノリの良さ

友達を切り捨てられない?

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せっかく稼いだ金持ってトンヅラ お前はきりなし
文なし 宿なし ナシつけた女 数限りなし
だけどまー それでまー よく続くよ どーしたもんだよ
昔は一本筋の通ったイイ男だったのに
よーく考えなおせよ 借金大王
変わるなら今だ そのきっかけにまず

出典: 借金大王/作詞:トータス松本 作曲:トータス松本

滅多に聞かない“トンヅラ”という言葉が出てきました。

ちなみに「逃げる」という意味です。

今度は“なし”の5連発で韻を踏む芸の細かさ。

ロックンロールが更に加速するノリの良さで、ウルフルズらしさ全開です。

続く溜息交じりの歌詞ですが、トータス松本の負の感情を込めたボーカルに笑ってしまいます。

呆れながらも、友達を切り捨てられない主人公。

なぜならば元々いい奴だし、何よりも貸したお金が返ってきてませんから。

最後の“まず”の後には、もう一度サビが続きます。

とにかく金返せ!という主人公の気持はよく分かりますね。

ここでも諭すように考える余地を与える、優しさが出てしまいました。

翻弄される主人公

いい人が振り回される?

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わかってるんだか ねーんだか 言ってるオイラもオイラだ
ムカつくあいつを嫌いになれない どーすりゃいーんだ
金ならまだしも オレの妹にツバつけるなんて
許せねーはずなんだけど しゃーねえ これが青春だ!

出典: 借金大王/作詞:トータス松本 作曲:トータス松本

お金を返さない方が悪いに決まっているのに、悩んでいる主人公。

言っても無駄だと思いつつも、友達ですから忠告もするし催促もしなければなりません。

いい加減な奴を相手に、努力は報われるのでしょうか。

ところが借金で迷惑をかけられるだけならまだしも、まったく図々しいにもほどがあります。 

彼はどこまでも主人公を翻弄するのです。

問題を起こした張本人はほとんど罪の意識もないのに、真面目ないい人が振り回される。

学校や会社でも、同じようなことがあるのではないでしょうか。

それでも広い心で許してしまう主人公は、本当にいい人だなと思います。

“青春”という言葉ですべてが解決するという、能天気な締めくくりがロックンロールです。

借りたものは返さない?

油断や同情は禁物!

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この調子で様子を見ていていいのか こっちがハラハラしちまう
でもよー あいつは借金大王 同情してたら
損する! つけあがる! 入り浸る! Uh…

出典: 借金大王/作詞:トータス松本 作曲:トータス松本

お金は返さないし、妹にまでツバをつけた男をただ見守るだけでいいのか。

ここで彼はふと我に返ります。

お金は催促しない限り返ってこないし、そのまま踏み倒される可能性もあるのです。

たぶん迷惑をかけているのは、主人公だけではないでしょう。

「すぐ返すから」とか何とか言いながら、あちこちでお金を借りているはずです。

借りたものは返さないというポリシーが、彼が「借金大王」と呼ばれる所以かもしれません。

そんな男に油断や同情は禁物、心も懐も傷ついてしまうのは御免です。

それにしても振り回されてしまう主人公には、こちらが同情したくなってしまいます。

果たして二人の関係は?

お金を貸した男