したいことが見つけられないから
急いだ振り 俯くまま
出典: 夜明けと蛍/作詞:ナブナ 作曲:ナブナ
何があったのでしょうか、主人公の「僕」はしょげているようです。
他にもこのような歌詞があります。
転んだ後に 笑われてるのも
気づかない振りをするのだ
出典: 夜明けと蛍/作詞:ナブナ 作曲:ナブナ
その原因は「君」?
1番のサビからの引用です。
冷たくない君の手のひらが見えた
淡い空 明けの蛍
出典: 夜明けと蛍/作詞:ナブナ 作曲:ナブナ
要は「君」の手は温かかったということ。
そしてそれはきっと、そう遠くない過去の記憶なのでしょう。
その大切な記憶を追想しながら「僕」は、徹夜明けの早朝にたったひとり歩いていました。
ナブナさんがこれまで発表してきた曲の共通するイメージがあります。
それは、ノスタルジーや青春。
このサビの歌詞とナブナさんの楽曲イメージをかけ算すると、なんとなく見えてきませんか?
蛍が見えるくらいですから、「僕」の住む町は自然豊かな場所なのでしょう。
都会の喧騒とは離れた初夏の田舎の町、という場面設定がとてもノスタルジックです。
そんな環境で、青春の酸っぱい部分を味わった「僕」。
ある種、王道なシーンでありつつも「蛍」の存在が途端に文学的に感じさせます。
そして昨夜のある出来事にフォーカスされていく
さらに沈んでいく「僕」の気持ち
1番の歌詞だけではまだ確信するには至らなかった歌詞の内容。
しかし2番以降を読み込むことで、しっかりそれが確信に変わります。
自分がただの染みに見えるほど
嫌いなものが増えたので
出典: 夜明けと蛍/作詞:ナブナ 作曲:ナブナ
問題がとくに解決したわけではありませんから、相変わらず気落ちしたままの主人公。
若い時こそ抑圧される経験は必要でしょう。
特別、不健康なことではありません。
どこか誰も自分を知らないような場所へ…
地球の裏側へ飛びたいのだ
無人の駅に届くまで
昨日の僕に出会うまで
出典: 夜明けと蛍/作詞:ナブナ 作曲:ナブナ
「どこか、誰も自分を知らないところまで行ってしまいたい…」
そのように思った経験はありませんか?
「僕」もまさにそのような心境になってしまっているようです。
そしてそんな気持ちになってしまった原因は昨日の出来事にあるよう。
「僕」の身に昨日起きたこととは何だったのでしょうか。