最後に「あなた」という言葉があり、阿部真央が第三者として見守る構図が想像できます。
「あなた」は誰かに慰めたり支えてもらうことができず、孤独の中で泣きはらしている…。
しかも自ら他人を拒絶して、絶望に浸っている状態であることが読み取れます。
阿部真央は音楽を通して「あなた」に寄り添おうとしているのかもしれません。
とにかく前進する
何が正しいのか
誰にもわからない
それでも前に進む
生きてる限り
出典: 答/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
何もかもがダメだと思って落胆する。
これには、物事に「正解」「不正解」をつけようとする思考がうかがえます。
そして「不正解」だと思うと立ち止まって心を閉ざしてしまうのです。
ここでは「正解」でも「不正解」でも前に進むことを促しています。
合っているかどうかなんてどうでもいい。
とにかく未来を切り開け。
そんな力強いメッセージが読み取れます。
阿部真央が寄り添う
例え「あなた」が否定しても
終わらない想いの先で
たどり着く答えが
意味の無い紛い物だって
あなたが嘆き叫んでも
出典: 答/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
パワフルな歌唱がクールなサビに突入しました。
いくら考えても「結論」が出ないまま、とにかく未来へと進みます。
そしていつかたどり着く「答え」。
「あなた」にとって理想とかけ離れた「答え」もあり得ると歌っています。
そうなれば、再度落胆してしまう様子が目に浮かびますね。
最後に「でも」と続きます。
意味のない結末だとしても阿部真央は「あなた」に何を伝えたいのか…。
読み進めましょう。
私が守るから
愛されたいと泣いていた
あなたを守ると
僕は決めているから
そうあなたと見つける
その答えを
出典: 答/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
「あなた」は愛を求めて涙を流していました。
愛が足りなくて、先に進む力すら失っていたのかもしれません。
阿部真央は「あなた」に直接愛を与える訳ではないでしょう。
でも、「あなた」をずっと守り抜くと誓っています。
弱ってしまった「あなた」が未来へと進めるように。
「あなた」が暗い絶望の淵から抜け出せるように。
そして、「あなた」がいつか「答え」を見つけ出せるように。
前へ進むことで得られるもの
阿部真央が突き進む理由
「なぜ走り続けるのか?」
あなたは聞くけど
立ち止まれば潰える何かがある
幾度となく この心砕いても
あなたと見たいものがある
出典: 答/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
駆け抜ける阿部真央に対して「あなた」が理由を問います。
勢いよく走り抜けないと手に入れられない「何か」がある。
立ち止まるたびに失う「何か」がある。
そう阿部真央は教えます。
そしてなにより、「あなた」と未来で見る「答え」を望んでいるとのこと。
阿部真央は遥か先の未来を見据え、助言していることが分かりますね。
だから目の前の障害に囚われることがないのでしょう。
迷う時も
何処に行けばいいのか
分からなくなる日も
確かに生かされてる
それは真実
出典: 答/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
ここまでの歌詞で、「あなた」が目標を見失っている印象を受けました。
目の前の現象に「正解」「不正解」をつけ、自分の生きる意味と重ねる。
それを繰り返すことで「あなた」は心を擦り減らしてしまいました。
目標を見失うことは誰にだってあります。
「答え」が見えない中では、不安に駆り立てられることでしょう。
でも、私たちは生きている。
生きているからには、がむしゃらにでも前進することができる。
迷う時も歩みを止めないよう促している気がします。