80年代を代表するバンド
NOKKOのボーカルが人気
当初、リーダーはギターの小暮武彦でした。しかし、2枚のアルバム発表後に音楽性の違いから脱退してしまいます。
その後、REBECCAはキーボードの土橋安騎夫がリーダーとなり、作曲の中心になります。
NOKKOのダイナミックなボーカルと土橋によるポップな楽曲で徐々に人気を高めていき、1985年のシングル「フレンズ」で大ブレイク。
同曲を収録したアルバム『REBECCA IV ~Maybe Tomorrow~』は100万枚を超える大ヒットとなります。
その後も数々のシングル、アルバムをチャートの上位に送り込み、80年代を代表するトップバンドとなります。
ちなみに、REBECCAを脱退した小暮武彦はボーカルにダイヤモンド☆ユカイを加え、「RED WARRIORS」として再デビューします。こちらも、本格派のロックバンドとして活躍しました。
3度の再結成
REBECCAは1990年のツアーを最後に活動を休止、翌91年に解散を発表します。
しかしその後1995年に阪神・淡路大震災の復興支援として再結成し、ライブを行っています。
1999年には、「フレンズ」がドラマの主題歌に起用されたことをきっかけに再々結成。
新曲もリリースしますが、ライブやツアーなどはなく、自然消滅の形で終了します。
そして2015年、3度目の再結成を発表し、大規模なツアーを行いました。年末には初の紅白歌合戦出場も果たしています。
NOKKO(ボーカル)
土橋安騎夫(キーボード)
高橋教之(ベース)
小田原豊(ドラムス)
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/レベッカ_(バンド)
「MOON」
収録アルバム
「MOON」は1987年リリースのアルバム『POISON』に収録された曲です。
翌88年にシングルカットされ、オリコンシングルチャート最高20位を記録しています。
REBECCAのシングルとしては順位は低いですが、アルバムからのカットだったので仕方がないかもしれません。
アルバムリリース時から評価の高かった「MOON」ですが、意外な形で世間の注目を集めることになります。
“センパイ”…霊の声?
80年代当時には心霊ブームがあり、心霊現象を扱ったテレビ番組も多くあった時代でした。
そんな中、不思議な音が入ったレコードは心霊現象なんじゃないかとメディアで取り上げられたのです。
そして、「MOON」の中に幽霊の声のようなものが聞こえると話題になりました。
曲が始まって2分14秒あたり、「センパイ」という声が聞こえる、というのです。
これがNOKKOの死んでしまった後輩の声なのではないかと言われていました。
実際は、「MOON」で聞こえているのはNOKKO本人の声だと言われています。
諸説ありますが、本来消しておくべきボーカルトラックが残ってしまったものではないかというのが有力です。
実際に聞いてみてください。あなたには、幽霊の声に聞こえますか?
歌詞について
母と娘の関係を歌った名曲
それでは、「MOON」の歌詞を見ていきましょう。
昔ママがまだ若くて 小さなあたしを抱いてた
月がもっと遠くにあった頃
工場は黒い煙を はきだして
町は激しく この娘が大きくなるのを祈ってた
出典: MOON/作詞:NOKKO 作曲:土橋安騎夫
この曲の登場人物は2人、「ママ」と「あたし」です。
小さなあたしを抱いてたのが昔の話、ということは今はもう「あたし」は大きく成長したということでしょう。
「黒い煙」「激しく」という言葉から、娘の成長を祈りつつもその環境は決して恵まれたものではなかったのだろうと想像できます。