1stアルバム「キツネノマド」をリリース!9mmとは別のバンド像を確信付ける

キツネツキ「ふたりはサイコ」のMVに迫る!過去のライブ映像から読み解く”伝えたい想い”とは?の画像

9mm Parabellum Bullet(以下9mm)の菅原卓郎、滝善充の2人からなる2017年結成のユニット「キツネツキ」。

9mmでも作詞作曲にフロントマンと鍵を握る2人なので「え?ほぼ9mmじゃない?」という感じですが、そう思ったら大間違い。

このキツネツキというユニット、9mmとは全く違ったスタイルなんです。

緩いノリから始まったようで…

元々はアルカラ主催の「ネコフェス2017」への出演のオファーから、急遽結成されたというこのバンド

サポートベースに最近ベースを始めたカメラマンの橋本塁を誘ったりと、「学園祭あるからバンド組むぞー」みたいな緩いノリが垣間見えます。

こういう企画バンドのような試みって、その場限りで終わってしまいそうなイメージですよね。

続くにしても9mmでも活動する彼らが、このバンドでそんなに頻繁にライブを行うようには思っていませんでした。

しかしネコフェス出演以降も彼らはコンスタントに活動を続け、2018年10月3日ついに1stアルバム「キツネノマド」をリリース。

今後も9mmとは別の顔として活動していくことを確信付けました。

9mmは知っていても、キツネツキはよく知らないという方もまだまだおられるのではないでしょうか。

そこで今回は「キツネノマド」収録の「ふたりはサイコ」という楽曲に注目。

公開されたMVを中心にそのサウンドの魅力を紹介していきます!

ライブ映像を元にしたMV

「ふたりはサイコ」のMVはこれまでに行われたキツネツキのライブ映像を元に制作されています。

映像をご覧いただければわかるのですが、9mmではギターを担当していた滝がドラムを叩いているんです。

そう、キツネツキでは滝はドラム担当。ファンからすればこれが一番の目玉ポイントかもしれません。

なんでも学生時代にドラムの経験はあるらしく、ドラムを叩かせてもやはりカッコイイんです!

そしてライブだとサポートでベースを入れたりもするのですが、この音源は完全にベースレス。

楽曲も9mmのように難解なものではなくて、細かいことを考えずシンプルに作ったんだとか。

ただベースレスでも音圧だけは負けないようにと、音作りには相当こだわっているという話もあります。

ここまでの要素だけで、もう全く別物のバンドですよね。

「早く聴きたい!」というワクワクも高まってきたところで、MVをご覧いただきましょう!

MVを詳細に読み解く!

MVをご覧いただいたところで、内容の解説に入っていきましょう。

参考に見返してみるとまた違った発見もあるはずです!

0:00~ベースもギターも持っちゃう滝善充

高速のドラムと裏拍を強調したギターが彩るイントロは、パンクファンならみんな大好きなあのパターン。

観ていると滝がドラム以外にも黒いベースを掲げているシーンもありますね。

この後も本職のギターを持っていたりと、ドラム担当を謳っているわりにそこに固定されてはいない様子。

「型にはめずに音楽を楽しむ」といった感じなのでしょうね。

0:11~やはり唯一無二のメロディセンス

ベースレスにしてこの音圧か…と思っていると早速歌入り。

違ったスタイルで作っているといっても、轟音の中に響く和風テイストのメロディは9mmを彷彿とさせるもの。

そりゃあ、メロディの癖まで変わることはありません。

そしてこの唯一無二のメロディセンスは菅原の何よりの武器でもありますね。

続くBメロでは「Wow」という力強いコーラスと、スピードを止めたリズムがメリハリを生み出します。

声を張り上げる菅原も赤い照明に照らされ、より情熱的に映りますね。

跳んだり跳ねたりの滝のステージングも相変わらず物凄い熱量です。

サビは一度だけ!怒涛のように走り去る

ここから後半戦です。

後半戦と言ってもこの曲は2分18秒と物凄く短い内容。

肝心のサビはなんと一回しか登場しません!

怒涛の勢いで走り去っていく楽曲展開が清々しいですね。

1:17~公式の歌詞は「おいなりさん」じゃない!