心の底からの真実をまだ持っていたあの頃。

嘘などない、と胸を張って言うことのできるきれいな心。

まだ青春というか、大人になりきれない純粋さを持った青年の姿が思い浮かびますね。

何一つ嘘はないと、言ってしまえるそのまっすぐさ。

大人になったら、いい意味でも悪い意味でも、嘘をたくさん知るようになってしまいます。

いつか、そんな風になってしまうことなど思いもよらないで、恋を語り、夢を追います。

ずっと続くと思っていたこの日々にも、いつか終わりは来る。

それを知らせる、暗示のようなクラクション。

心のどこかでは、その日が来ることは分かっている。

けれどもまだ知らないふりをして、このままの未来が待っていると思いたいのです。

不安を飼い馴らして

何一つ嘘じゃないよ 白も黒も灰色も
騙すことすら知らない僕ら
その手をずっと繋いだまんまで

僕らは 器用に 不安さえ飼い馴らして
いつから奇跡を 望んでいる?

今はまだ 未来など 見えちゃいないけど
僕はまだ歌うだろう ずっとずっとずっと

出典: 神曲/作詞:森良太 作曲:森良太

社会の汚さ、理不尽さ。

そういったこともまだ知らないといいながら、感じ取っています。

このままの時が、いつまでも続くことはないということを。

その日が近づいててきているのも感じています。

その不安を、見ないようにして。

まるでそんな不安は思い過ごしだった、そうなるような奇跡をいつの間にか求めてしまっている自分に気付きます。

今までは、奇跡なんかじゃなくて、当たり前に続いていくはずのものだったのに。

まだ見ぬ未来に感じているのは、希望でしょうか、絶望でしょうか。

それでも、歌い続けます。

奇跡は来ない

聞こえていた声はいつしか 色を失って
その日が来た事を最後に告げた

今はまだ 未来など 見えちゃいないけど
僕はまだ歌うだろう ずっとずっとずっと
これからも 未来など 見えやしないだろうけど
君の手を離さない ずっとずっとそれだけはずっと

出典: 神曲/作詞:森良太 作曲:森良太

ついにその日はやって来ました。

奇跡は来ず、不安は現実となったのです。

今までの歌声は、もう聞こえません。

それでも、また新たに歌いながら、手を離さないで進んで行くのです。

どんな未来が襲ってくるかはわからない。それでも、ずっと。

「神曲」が見せる表情

Brian the Sunの魅力が詰まった「神曲」。

この曲一曲で聴いてももちろんいいのですが、是非アルバムを通して一度聴いてみてください。

コンセプトアルバムというわけではないのですが、曲同士の並べ方やバランスが秀逸で、通して聴いた後に余韻の残るアルバムとなっています。

一曲ずつで聴く時と、アルバム通して聴いた時、その存在感や受ける印象はかなり違ってきます。

「神曲」が持ついろんな表情が、見えてくるのではないでしょうか。

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